○上田市債権管理条例

令和3年12月24日

条例第23号

(目的)

第1条 この条例は、市の債権の管理に関する事務の処理について必要な事項を定めることにより、当該事務の一層の適正化を図り、もって公正かつ円滑な行財政運営に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 市の債権 金銭の給付を目的とする市の権利をいう。

(2) 強制徴収債権 市の債権のうち、地方税法(昭和25年法律第226号)の規定に基づく徴収金に係るもの及び法令の規定に基づき国税又は地方税の滞納処分の例により処分することができるものをいう。

(3) 非強制徴収債権 市の債権のうち強制徴収債権以外のものをいう。

(4) 市長等 市長及び公営企業管理者をいう。

(他の法令等との関係)

第3条 市の債権の管理に関する事務の処理については、法令又は他の条例(以下「法令等」という。)に定めがある場合を除くほか、この条例の定めるところによる。

(市長等の責務)

第4条 市長等は、法令等及びこの条例の定めるところにより、市の債権を適正に管理しなければならない。

(台帳の整備)

第5条 市長等は、市の債権を適正に管理するため、必要な事項を記載した台帳を整備しなければならない。ただし、証明書発行手数料その他債権の性質上特に必要がないと認めるときは、この限りでない。

(徴収計画)

第6条 市長等は、市の債権を計画的に徴収するため、毎年度徴収計画を策定するものとする。

(債務者に関する情報の利用等)

第7条 市長等は、履行期限までに履行されない市の債権がある場合において、市の債権の管理に関する事務を効果的に行うため必要があると認めるときは、当該事務の遂行に必要な限度で、かつ、法令等の規定に従い、その保有する債務者に関する情報を、保有するに当たって特定された利用の目的以外の目的のために利用し、又は提供することができる。

2 市長等は、前項の規定により利用し、又は収集した情報を市の債権の管理に関する事務以外の事務に利用してはならない。

(督促)

第8条 市長等は、市の債権について、履行期限までに納付しない者があるときは、法令等の定めるところにより、これを督促しなければならない。

(滞納処分等)

第9条 市長等は、強制徴収債権について、前条の規定による督促をした後相当の期間を経過してもなお履行されないときは、滞納処分その他その保全及び取立てに関し必要な措置並びに徴収猶予、換価の猶予及び滞納処分の停止について、法令等の定めるところにより、これを行わなければならない。

(強制執行等)

第10条 市長等は、非強制徴収債権について、第8条の規定による督促をした後相当の期間を経過してもなお履行されないときは、地方自治法施行令(昭和22年政令第16号。以下「令」という。)第171条の2の規定により強制執行等の措置をとらなければならない。

(履行期限の繰上げ)

第11条 市長等は、市の債権について、履行期限を繰り上げることができる理由が生じたときは、令第171条の3の規定により履行期限の繰り上げを行うものとする。

(債権の申出等)

第12条 市長等は、市の債権について、令第171条の4の規定により債権の申出及び債権の保全をしなければならない。

(徴収停止)

第13条 市長等は、非強制徴収債権について、令第171条の5の規定により徴収停止をすることができる。

(履行延期の特約等)

第14条 市長等は、非強制徴収債権について、令第171条の6の規定により履行延期の特約又は処分をすることができる。

(免除)

第15条 市長等は、非強制徴収債権について、令第171条の7の規定によりその債権及びその債権の履行を遅延したことにより生じた損害賠償金その他の徴収金(以下次条において「損害賠償金等」という。)を免除することができる。

(債権の放棄)

第16条 市長等は、非強制徴収債権について、次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該非強制徴収債権及び損害賠償金等を放棄することができる。

(1) 市の債権のうち、その消滅時効について地方自治法(昭和22年法律第67号)第236条第2項の規定の適用を受けないものについて、消滅時効に係る時効期間が満了したとき(債務者が時効の援用をしない特別の理由がある場合を除く。)

(2) 令第171条の2の規定による強制執行等の措置又は令第171条の4の規定による債権の申出等の措置をとったにもかかわらず、なお完全に履行されない市の債権について、債務者が無資力又はこれに近い状態にあり、かつ、弁済することができる見込みがないと認められるとき。

(3) 令第171条の5の規定により徴収停止の措置をとった市の債権について、徴収停止の措置をとった日から相当の期間を経過してもなお同条各号のいずれかに該当し、履行させることが著しく困難又は不適当であると認められるとき。

(4) 債務者が著しい生活困窮状態(生活保護法(昭和25年法律第144号)の規定による保護を受け、又はこれに準ずる状態をいう。)にあり、資力の回復が困難で、かつ、債務の弁済をすることができる見込みがないと認められるとき。

(5) 破産法(平成16年法律第75号)第253条第1項、会社更生法(平成14年法律第154号)第204条第1項その他の法令の規定により、債務者が当該債務につきその責任を免れたとき。

(6) 債務者が失踪、行方不明その他これに準ずる事情にあり、徴収の見込みがないとき。

(7) 債務者が死亡し、その相続人が限定承認をした場合、相続人全員が相続放棄をした場合又は相続人が存在しない場合において、その相続財産の価額が強制執行をした場合の費用並びに当該非強制徴収債権に優先して弁済を受ける市の債権及び市以外の債権の合計額を超えないと見込まれるとき。

(8) 債権の存在について法律上の争いがあり、かつ、訴えを提起しても勝訴の見込みがないとき。

2 市長等は、毎年度、前項の規定により放棄した市の債権について、議会に報告するものとする。

(補則)

第17条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

この条例は、令和4年4月1日から施行する。

上田市債権管理条例

令和3年12月24日 条例第23号

(令和4年4月1日施行)