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更新日:2018年2月5日

平成30年3月市議会定例会 市長提案説明

平成30年2月5日

目次

 はじめに

 本日ここに、平成30年3月市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位におかれましては御多忙の中、御出席を賜りまして誠にありがとうございます。

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 故羽田孜氏 上田市葬

 去る12月25日、「上田市名誉市民 故羽田孜氏 上田市葬」を挙行いたしましたところ、議員各位をはじめ、多くの市民の皆様に御参列をいただき、故人の生前の御功績を偲ぶことができましたことに、この場をお借りして感謝を申し上げます。
 連続14期43年の長きにわたり国政に身を捧げられる中で、農林水産大臣や大蔵大臣などの主要閣僚を歴任されるとともに、平成6年4月には長野県選出議員初の第80代内閣総理大臣に就任されました。
 国の発展と国民の福祉向上に尽力されたことはもとより、長野県内のフル規格での新幹線整備や信州大学繊維学部の存続といった地域課題にも目を配っていただき、上田市の発展に多くの功績を残されましたことに、改めて深甚なる敬意と感謝を申し上げます。

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 スポーツ選手の活躍とラグビーワールドカップ2019の取組

 さて、年末年始にかけてスポーツに関する大変うれしい話題が続きました。
 まずは、上田西高等学校サッカー部が県内78チームによる激戦を勝ち抜き、第96回全国高等学校サッカー選手権大会に12年振りの出場を果たし、全国の舞台でチームの持ち味である「全員攻撃・全員守備」により快進撃を続け、見事、長野県勢として初の第3位、まさに県のサッカー史を塗り替える快挙を成し遂げました。
 私自身、準決勝の試合を会場で観戦し、選手たちのプレーから伝わる気迫、最後まであきらめない気持ち、そして決死の覚悟で臨む「真田魂」を肌で感じ、その姿に感動し、改めてスポーツの素晴らしさを実感いたしました。
 選手の皆さんの健闘を称え、市長表彰を授与させていただくとともに、今回の上田西高校の活躍がこの地域の一層のレベルアップにつながることを願うものであります。
 更に、今週9日に開幕となる2018平昌冬季オリンピックには、市内出身者としてスキー・ジャンプの岩渕香里さんと、スノーボード・ハーフパイプの今井胡桃さんが出場されることとなり、先週2日、市役所において壮行会を開催したところであります。新市初のオリンピック選手の誕生であり、夢の大舞台で存分に力を発揮され、大いに活躍されることを期待し、市民一丸となって応援してまいります。

 このように市民に感動や元気を与えてくれる選手の活躍に触れるたび、スポーツの力が地域にもたらす効果の大きさを感じるところであります。
 上田市の魅力を高める取組の一つとして進めているラグビーワールドカップ2019日本大会のキャンプ地誘致につきましては、昨年10月に締結した上田市菅平高原キャンプ地誘致委員会とイタリアラグビー連盟との合意に基づき、本年5月下旬に1回目となるトレーニングキャンプが実施される予定です。
 スポーツ合宿の聖地として国内で名の知れた菅平高原を「世界の菅平」に押し上げる大きなチャンスとなることはもとより、世界トップクラスの選手との交流や試合観戦などを通じて、子どもたちが夢や目標を持つきっかけにもつながります。
 また、この機会を捉えて、市内各所にイタリア国旗などの装飾を施すことにより、「おもてなしの心」でイタリア代表チームをお迎えし、異文化の相互理解も図ってまいりたいと考えております。
 2019年には2回目となるキャンプも予定されており、選手が万全のコンディションで大会に臨めるよう、菅平高原をはじめ全市を挙げて受入れ態勢を整えてまいりますので、市民の皆様の御協力をお願いいたします。
 今後につきましても、ラグビーワールドカップ日本大会への機運の醸成、2020東京オリンピック・パラリンピックへの取組の弾みとなるよう、今回のキャンプを契機としたイタリアとの交流に努めるとともに、長野県と共同で進めている中国を相手国としたホストタウン事業にも民官協働により取り組んでまいります。
 一方、菅平地区振興施設の整備につきましては、本年9月の供用開始を目指し順調に工事を進めている中、今定例会において、施設の名称を「上田市菅平高原アリーナ」とし、併せて使用料等を定める条例制定を提案いたしました。
 地元の長年の願い、訪れるアスリートからの要望を踏まえた施設であり、スポーツの振興とともに住民の生活環境の向上と地域の産業振興など、菅平高原の魅力を一層高める多目的な施設として整備してまいります。

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 市町村合併

 平成18年3月6日の市町村合併から12年が経過しようとしております。
 新生上田市が誕生後、「揺籃期」「成長・発展期」として、4地域の一体感の醸成を図りながら、市民の皆様との協働によりまちづくりの重要課題に挑んだ8年間を経て、この3期目の「安定・成長期」という新たなステージの中で、これまでの取組の一つひとつが成果として実を結んでおり、上田市の次なる飛躍への基盤づくりが確実に進んできているものと捉えております。
 こうした中、大きな節目として平成28年には合併10周年を迎えることができました。各地域が培ってきた歴史や文化、伝統などを継承しながら、10年、20年先を見据えた礎を創造することこそが、私に課せられた責務であるとの思いで市政の舵取りに取り組んできたことを考えますと、万感胸に迫るものがあります。
 これまで、議員各位をはじめ、市民の皆様、関係機関等の皆様方の温かい御支援、御協力に支えられ、市政の歩みをしっかりと進めることができましたことに、この場をお借りして、改めて心から感謝申し上げます。

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 経済情勢と国の予算案、市の対応

 それでは、以下、直面する市政の重要課題から順次申し上げます。
 まず、我が国の経済情勢は、1月に内閣府が発表した月例経済報告において、「景気は、緩やかに回復している」とされ、7か月ぶりに判断が引き上げられており、企業だけでなく個人消費や雇用など家計の分野に改善の動きが広がってきているとしております。
 平成30年度の経済見通しについては、昨年末に閣議了解された「平成30年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」において、「新しい経済政策パッケージ」の政策効果もあいまって、雇用・所得環境の改善が続き、経済の好循環が更に進展する中で民需を中心として景気回復が見込まれるとされております。
 先月22日に召集された通常国会において、現下の追加的財政需要に適切に対処するための歳出、2兆7,073億円を盛り込んだ平成29年度補正予算が成立いたしました。この中では、生産性革命・人づくり革命のほか、災害復旧、防災・減災などの公共事業、総合的なTPP等関連政策大綱実現に向けた経費などが計上されております。
 また、経済再生と財政健全化の両立を掲げた国の平成30年度予算案につきましては、一般会計総額で97兆7,128億円と6年連続で過去最大となりました。人づくり革命として、保育士の処遇改善や幼児教育の段階的無償化といった、人への投資が拡充され、社会保障費が前年度比4,997億円、1.5パーセントの増となる一方、安倍内閣発足以来、国債発行額を6年連続で縮減し、基礎的財政収支(プライマリーバランス)も改善するなど、財政健全化を着実に進展させるとしております。
 上田市といたしましても、市民生活の安定と地域経済の更なる拡大に向けて、国の平成30年度予算の早期成立を望むとともに、平成29年度補正予算について、国や県からの情報を的確に把握し、遅滞なく適切な対応を図るため、今定例会に提案する補正予算案において関係する経費を計上いたしました。
 地域経済に目を転じますと、昨年12月に日本銀行松本支店が発表した金融経済動向では、「長野県経済は緩やかに拡大し、企業の業況感は良好な水準を維持している」としております。地域の雇用情勢につきましては、ハローワーク上田管内の昨年12月の有効求人倍率が1.86倍と前年同月を0.42ポイント上回り、県全体においても1.7倍台となり、平成4年12月以来の高水準にあります。
 地域の経済雇用情勢が回復基調にある一方で、市内中小企業を対象とする経営実態調査や事業所訪問では人材不足が深刻な課題として挙げられています。
 また、市内では新たな大型工場建設が進められている中、これに伴う採用計画も複数お聞きしており、市といたしましても地域企業の人材確保を喫緊の課題と捉え、関係機関との連携を図りながら、地域で学び育った若者の地元企業への就職や学生等のUIJターンの促進に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

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 循環型社会の構築

 次に、循環型社会の構築に向けた取組についてであります。
 上田地域広域連合の重要課題であり、上田市としても連携して取組を進めている資源循環型施設建設につきましては、昨年末にかけて建設候補地の地元である秋和、上塩尻、下塩尻の3自治会において住民説明会を開催し、施設整備の基本方針をはじめ、ごみ処理施設の現状と広域化を進める理由、ごみ減量化・再資源化に向けた具体的な取組、環境影響評価の概要などについて説明いたしました。
 地元住民の皆様から、施設の安全性を判断する上で科学的データや専門家の意見が欠かせないこと、全市的な更なるごみの減量化・再資源化が必要であること、地域振興策を判断材料の一つにしたいこと、建設候補地周辺の道路整備が十分でないことなど、多くの御意見や御要望、地域住民の皆様の率直な声を直接伺うことができ、有意義かつ一歩前進であったと受け止めております。
 施設建設に当たっては、周辺地域の皆様との信頼関係の構築が重要であり、今後も広域連合と連携し十分な対話と丁寧な説明を重ねることで、地域との合意形成に向けて取り組んでいく必要があるものと考えております。
 この建設計画を進めていく上でも重要な課題として、これまでも生ごみの減量化や紙類の資源化など、各種施策を積極的に展開してまいりました。今年度はごみ減量企画室を新設し、ごみ処理に対する長期的・総合的な視点を踏まえ、基本的な取組を体系化した「ごみ処理基本計画」の策定をはじめ、自治会説明会、大型処理機による生ごみ堆肥化モデル事業のほか、食品ロス削減にも取り組む一方、事業系のごみの削減に向け、先般、「事業系ごみ減量マニュアル」を作成し配布を開始しております。
 これまでの成果として、焼却ごみの処理量は平成24年度以降、年々減量しており、今後も引き続き、ごみの適正な分別、減量化、再資源化に全市を挙げて取り組んでまいりますので、市民の皆様の御理解と絶大な御協力をお願いいたします。

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 ポスト「真田丸」の取組

 次に、ポスト「真田丸」の取組についてであります。
 今年度はNHK大河ドラマ「真田丸」に沸いた一昨年からの流れを受け継ぎ、市民の皆様とともに「真田丸」の余韻を楽しみ、そして飛躍的に向上した上田市の知名度をより効果的に活用するため、様々な取組をスタートさせた年となりました。
 昨年開催した、特別企画展「400年の時を経て甦る上田城」では、11万7,524名という大勢の皆様をお迎えでき、VR映像を活用した迫力ある展示など、大いに楽しんでいただきました。また、草刈正雄さんと長野里美さんには、それぞれ信州上田観光プレジデント、信州上田観光プリンセスとして、様々なメディアを通して、全国に向けた情報発信に御協力いただいております。
 インバウンドに対する取組も重要となる中、台湾での「真田丸」放送を契機として、信州上田観光協会との連携のもと、台湾プロモーションも行ってまいりました。先月には高雄市政府一行が日本における教育機関の視察の一環として、上田市に訪れていただき、今後の更なる交流の深まりが期待されるところであります。
 また、海外から見て魅力的な観光地であるためにも、特色ある地域資源の更なる活用とPRが不可欠であり、上田駅を中心とした近隣自治体や真田氏ゆかりの都市との連携、長野市、松本市とのトライアングル連携など、広域的な取組がこれまでに増して重要となってまいります。
 一方、「真田丸」効果を足掛かりに、一層の交流人口の増加を目指して今年度から首都圏に向けたシティプロモーションを展開し、テレビ番組の活用や東日本連携・創生フォーラムへの参画など、当市の魅力発信に取り組んでまいりました。
 人口減少が続く中、人口異動調査では、上田市は平成29年中も転入が転出を上回る「社会増」となり、また首都圏を中心とした移住相談の強化と空き家バンクの活用により、今年度上半期の行政支援による移住者数が県内市町村で最多となるなど、これまでの取組が着実に成果となって現れてきているものと捉えております。
 ふるさと寄附金につきましても、パートナー企業の協力を得て返礼品を充実させたほか、専用ポータルサイトを活用して寄附者の利便性を向上させてまいりました。
 今後も当市の様々な魅力を総合的、戦略的に市内外に発信することで、「来たい、また来たい、住みたい、住み続けたい都市」の実現に向け、更なるシティプロモーションを推進していく必要があるものと考えております。
 大河ドラマ放送決定から今に至るまでを振り返ったとき、「真田丸」が上田市にもたらした効果は計り知れないものがありました。地域への経済効果や知名度の向上はもとより、子どもたちをはじめ市民の皆様が改めて地域の歴史を学ぶことで「ふるさと上田」への愛着と誇りを深められたこと、そして多くのお客様を「おもてなしの心」でお迎えできたことであり、これらを「真田丸レガシー(遺産)」として、上田市の未来にしっかりと引き継いでまいりたいと考えております。

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 地方創生に関わる取組

 次に、地方創生に関わる取組についてであります。
 少子高齢化の進展に的確に対応し、人口減少に歯止めをかけるとともに、首都圏への一極集中を是正していくため、平成26年に「まち・ひと・しごと創生法」が成立いたしました。国では、地方の住み良い環境の確保や将来にわたって活力ある日本社会を維持していくための施策展開を総合的かつ計画的に実施していくこととしております。
 こうした中、市では「第二次上田市総合計画」を基本として、市が有する独自の資源や特色を活かした施策を一層推進するため、平成27年10月に「上田市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定いたしました。
 国は地方の意欲と熱意のある取組を、情報、人材、財政の面から「地方創生版・三本の矢」として支援するとしており、上田市では特に財政面の支援を活用し、総合戦略に掲げる「まちの創生」「ひとの創生」「しごとの創生」に関する各種施策の展開に努めてきたところであります。
 今後につきましても、地方創生推進交付金の有効活用を図り、政策間での連携を強めるとともに、市民、企業、行政が一体となった地方創生の取組を更に深化、発展させてまいりたいと考えております。
 また、上田地域定住自立圏の形成につきましては、今年度から「第2次上田地域定住自立圏共生ビジョン」に基づく新たな5年間の取組がスタートいたしました。構成市町村が進める地方創生にも資する事業を盛り込んだ第2次共生ビジョンの実現に向け、これまでの成果を引き継ぎながら、相互の連携を強化し、圏域全体の魅力を高める取組を推進してまいります。

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 これまでの市政経営の課題と成果

 さて、新生上田市の初代市長に就任して以来、真の地域づくりを見据えた「上田新時代」、この創造を目指して市政経営に邁進してまいりました。
 お陰を持ちまして、市民の皆様並びに市議会の御支援をいただく中で、各種政策課題を解決しつつ、第二次上田市総合計画の将来都市像「ひと笑顔あふれ 輝く未来につながる 健幸都市」の実現に向け、着実な前進が図られているものと受け止めております。
 人口減少や少子高齢化に象徴される時代の大きな転換期にあって、これまでの成果をもとに、上田市の持続的発展を確たるものにするためには、更なる市民力、地域力、行政力の3つの力の結集が求められることとなります。
 今定例会が、議員各位、そして私にとりましても任期最後の議会となりますことから、この4年間の市政経営の課題を中心に、第二次上田市総合計画における6つのまちづくり大綱に沿って振り返りつつ、併せて継続中の事業等について述べさせていただきます。

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 「自治・協働・行政」

 まず、一つ目として「市民が主役のまちづくり」、自治・協働・行政に対する取組についてであります。 

 活力ある自立した地域社会の実現には、市民が主役のまちづくりが重要であり、平成23年4月に施行した上田市自治基本条例に基づき、「参加と協働」「地域内分権」によるまちづくりを進めてまいりました。
 平成27年6月には、協働のまちづくりの推進に向けた「上田市協働まちづくり指針」を策定し、更に市民の皆様による「自治基本条例検証委員会」において、より上田市に相応しい自治の推進が図られるよう検討をいただく中、平成28年3月に条例の見直しを行ったところであり、住民自治の実践につながる取組が着実に進んでいるものと受け止めております。
 新年度からは、条例に掲げる市の役割を一層果たすため、市が定める計画等に対する市民の皆様からの意見募集手続、いわゆるパブリックコメントを制度化するとともに、庁内横断的な連携・情報共有を目的とした協働推進員を各課所に設置し、参加と協働のまちづくりを更に進めてまいりたいと考えております。
 地域内分権の取組につきましては、現在、その最終工程として「住民自治組織」の設立を推進するとともに、その活動を人的・財政的に支援する制度の確立に向けて取り組んでおります。
 昨年は、城南、塩田、真田、武石の各地域で住民自治組織が設立され、運営体制の整備や活動の指針となる「地域まちづくり計画」の策定が進められており、また設立2年目となる神科、豊殿、川西、丸子の各地域では、計画に基づく具体的な活動が開始されております。
 西部地域と中央地域においても、住民自治組織設立に向けた取組が着実に進められており、これで市内全域での組織設立という目標達成に見通しがつき、自治会連合会や地域協議会をはじめ、関係される皆様の御尽力に敬意を表する次第であります。
 今後につきましても、魅力ある地域づくりにつながるよう連携、支援に努めるとともに、地域コミュニティの中核をなす自治会の業務負担の軽減にも留意しながら、上田市に相応しい地域内分権の確立を目指してまいりたいと考えております。
 一方、県では、平成30年度から取組をスタートさせる次期総合5か年計画において、政策推進の基本方針の一つに「自治の力」を位置づけ、自主的な地域づくりへの支援を盛り込む予定であり、市といたしましても県との緊密な連携を図っていく必要があるものと捉えております。

 先月12日、サントミューゼにおきまして、上田市名誉市民 故半田孝淳氏の世界平和の遺志を受け、再び戦争の惨禍が繰り返されないよう、関係団体の皆様で構成する実行委員会により、「上田市平和祈念事業」を初めて開催いたしました。
 「信州上田観光大使」大林宣彦監督からいただいた平和へのビデオメッセージの上映に続き、国連開発計画親善大使でもある俳優紺野美沙子さんによる、戦争により翻弄される母と息子の日常を描いた物語の朗読などが行われ、戦争の悲惨さと平和の尊さを次の世代に引き継いでいく機会となりました。
 参加された皆様からは、今後の継続を望む声もいただいており、祈念事業を契機として、一層の平和意識の高揚が図られていくことを期待しております。

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 「自然・生活環境」

 続きまして、二つ目として「安全・安心な快適環境のまちづくり」、自然・生活環境に対する取組についてであります。 

 近年、局地的な集中豪雨や台風の被害などが全国各地で多発する中、自然災害がいつ起きても市民が安全・安心に生活できるよう、市では国・県をはじめ、関係機関と連携を図りながら、災害に強いまちづくりに積極的に取り組んでまいりました。
 自助・共助を主体とした地域防災力の向上につきましては、市内全自治会に組織されている自主防災組織において、自治会独自の防災訓練や啓発事業が実施されており、市では住民自らが主体となった取組を一層支援するため、活動に必要な資器材の購入補助をはじめ、自主防災組織リーダー研修会、出前講座の開催などに努めております。また、今年度は城下及び長瀬地区において、地域で起こり得る災害の危険性を把握する目的で、地区防災マップづくりが進められているところであります。
 一方、危機管理体制の強化につきましては、昨年8月に「上田市避難勧告等の判断・伝達基準」を改訂したほか、「業務継続計画」に基づく訓練を実施するなど、市の災害対応能力の強化を図ってまいりました。更に、有事への対応として、相互応援や物資提供など、これまでに62団体と協定を締結しており、今年度も新たな分野で協定を結ぶなど、更なる災害への備えに努めたところであります。
 地域防災において中核的な役割を果たす消防団につきましては、全国の状況と同様に、当市においても団員が減少傾向である中、事業所等の協力もいただきながら、人員の確保に向けて取り組んできたほか、消防団資機材の充実も図り、活動に従事しやすい環境づくりにも努めてまいりました。
 地域防災力の向上と危機管理体制の強化に当たっては、幅広い多様な取組の積み重ねが重要であり、今後も関係機関と連携し様々な課題に対応しながら、災害に強いまちづくりを進めてまいります。

 犯罪のないまちづくりの推進につきましては、平成27年に開設した「上田市消費生活センター」において、高齢者などを狙った特殊詐欺や悪質商法などの複雑な相談にも対応できるよう相談員の研修を行うなど、センター機能の充実を図ってまいりました。また、自治会連合会や金融機関等と協力して「上田市特殊詐欺等被害防止連絡協議会」を組織し、市民一丸となった取組を展開するとともに、市民の皆様への情報提供による啓発強化にも努めております。
 こうした幅広い対応の効果もあり、平成28年以降、市内での特殊詐欺被害は大幅に減少しておりますが、今後も国や県、警察等関係機関との連携を密にした消費者被害防止対策を展開していく必要があります。

 我が国において、エネルギー資源の安定的な確保と地球温暖化対策が喫緊の課題となる中、再生可能エネルギーの導入が積極的に進められております。
 とりわけ太陽光発電は二酸化炭素を排出することがなく、また枯渇の恐れのない、地域で生産できるエネルギーであり、晴天率の高い上田市の特色を活かし、住宅への設備設置を積極的に推進してまいりました。こうした中、住宅用太陽光発電システム設置に対する補助金交付件数は、制度創設以降、累計で4,900件余、総出力数は2万2,000キロワットを超えており、引き続き太陽光発電をはじめとした再生可能エネルギーの普及促進に努め、「上田市地域新エネルギービジョン」に掲げる目標の達成に向け鋭意取組を進めてまいりたいと考えております。
 一方、太陽光発電事業が急増している状況を受け、防災や景観、環境等の観点から「立地を避けるべきエリア」などを示した「太陽光発電施設の適正導入ガイドライン」を昨年4月に県内では初めて策定・公表いたしました。今後も、このガイドラインに基づいた適正な事業の実施を事業者に対し求めていくことが重要であります。

 森林整備や木材利用の推進は、地球温暖化防止のみならず、水源涵養や災害防止といった快適な生活環境の創出につながることから、国において「(仮称)森林環境税」が創設される見通しとなりました。2024年度からの地方財源確保としておりますが、全国的に森林の荒廃が進む中、早期に対応するため、他の財源からの借入れにより2019年度から前倒しして地方に配分するとしております。市町村が主体となった森林整備のほか、木材利用の促進にも活用が可能であり、今後の林業の成長産業化と森林資源の適切な管理との両立が図られるものと期待するところであります。
 平成20年4月に導入された「長野県森林づくり県民税」は、平成30年度から更に5年間継続されることとなり、松くい虫対策として新たなメニューも創設され、市としましても積極的に活用してまいりたいと考えております。

 市民の皆様が快適なまちであることを実感していただくためには、生活環境の保全と恵まれた豊かな自然の維持・創出が重要であります。
 近年、河川水質等は良好で安定した状態が保たれている一方、外来植物の繁茂が見られ、従来の動植物の生育環境に影響を与えていることから、自治会連合会との協働によりアレチウリの駆除を行っております。併せて、環境美化監視員による不法投棄パトロール等を行い、清潔で美しいまちづくりに努めてまいりました。
 また、地域の魅力を再認識・再発見するとともに、景観への市民の関心を育むことを目的として、平成28年度に「信州上田の景観100選」を選定したところであり、今後も上田市の魅力を発信するツールとしても活用してまいります。

 魅力ある公園や憩いの場を創出していくことは、快適で心の豊かさを実感できる都市環境の形成には欠かすことができません。
 上田城跡公園では、「真田丸」放送に伴う観光客の増加に対応するため、新たな観光駐車場を整備するとともに、公園内の園路やトイレのバリアフリー化を行い、来園者の利便性を図ってまいりました。このほかにも児童遊園地の遊具や休憩施設をリニューアルし、子育て世代の御家族がより安心して楽しめる公園として、多くの皆様に御利用いただいております。

 市民生活の利便性の向上や地域間交流を推進する道路網の整備のうち、第一中学校から東御市海野までの国道18号バイパスにつきましては、用地買収と移転補償を中心に事業が進められており、いよいよ神川橋梁の一部工事が着工することとなりました。
 上田東高校前の主要地方道小諸上田線と、三好町の主要地方道長野上田線における街路事業では、歩行者の安全確保が図られているほか、上野地区の国道144号バイパス延伸に向けた用地買収、丸子地域の国道254号の3箇所のミニバイパス整備も進められております。
 平成23年4月の崩落事故を受け、バイパス整備に取り組んだ市道丸子小牧線生田トンネルは、現在、1日1万台に迫る交通量を支える重要幹線道路として機能しており、上田城跡公園櫓下駐車場とサントミューゼ方面を結ぶ市道櫓下泉平線では、周辺道路の渋滞緩和や中心市街地への回遊性や利便性の向上につながっております。
 また、丸子地域の千曲川・依田川合流点周辺において、国の「かわまちづくり」支援制度を活用して、治水対策と水辺環境の整備を進めてまいりたいと考えております。
 国道143号青木峠新トンネルの建設につきましては、長年にわたる粘り強い要望活動の結果、平成28年から事業化に向けた調査が始まりました。現在、県が策定を進めている次期総合5か年計画には、事業着手する道路として同トンネル建設が盛り込まれる予定とお聞きしており、更なる進展を期待し、今後も国道143号整備促進期成同盟会及び国道143号青木峠新トンネル建設(整備)促進議員連盟沿線協議会など、関係団体と連携し、県や国への要望活動を継続的に展開してまいりたいと考えております。

 将来にわたり持続可能な地域公共交通の確保・維持に向け、平成25年に開始した運賃低減バスの実証運行は、輸送人員が毎年増加する中、平成28年10月から3年間継続することとし、更なる利用の促進に努めてまいりました。また、上田電鉄別所線は、存続に向けて国及び県と連携し、平成30年度までの安全対策に資する支援を継続しており、平成24年からは5年連続で輸送人員が増加しております。
 今後も、地域、事業者、行政が一体となって公共交通の総合的な利用を促進し、市内全体の公共交通の活性化につなげてまいりますので、市民の皆様には「乗って残す」「乗って活かす」を念頭に置いた積極的な御利用をお願いいたします。

 市民生活を支える重要なライフラインである上下水道事業につきましては、人口の減少や節水機器の普及などに伴い料金収入が減少する一方で、老朽化した施設の更新や耐震化により、今後ますます経営環境は厳しくなってまいります。
 こうした中、平成27年に上下水道料金等徴収業務を包括的に民間委託し、経営の効率化とサービス向上を図り、更に今年度からは10年間の中長期的な「経営戦略」に基づき、持続可能な上下水道事業の実現に努めております。
 水道事業では安全・安心な水の安定供給と施設の更新・維持管理費用の軽減に向け、真田地域の簡易水道統合整備事業に取り組み、下水道事業では長寿命化計画に基づいた処理場や管渠等の更新を進めております。
 今後は新水道ビジョン及び新下水道ビジョンを策定し、各事業の一層の効率化、健全化を図り、農業集落排水施設の統合についても、丸子地域の3処理場を手始めに、他の地域においても地元の理解を得ながら推進してまいりたいと考えております。

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 「産業・経済」

 続きまして、三つ目として「誰もがいきいき働き産業が育つまちづくり」、産業・経済に対する取組についてであります。 

 産業振興は、暮らしを支える雇用やまちの賑わいを創出するとともに、地域資源を活かした地産地消、交流促進を図る上でも大変重要であります。
 地域経済を牽引する「ものづくり産業」の振興につきましては、地方創生推進交付金を有効活用し、東信州エリア広域連携による次世代産業創出を目指す取組や、市内製造業事業者による同業種グループの受発注拡大に向けた取組を支援する専任コーディネーターを配置するなど、その推進体制の強化を図ってまいりました。 
 中小企業の新技術開発、新分野進出及び販路拡大に向けた助成制度等につきましても、産業界の要望を踏まえ拡充しており、更に企業誘致・留置では、今年度、丸子地域の市有地を活用した工業団地の造成に着手したところであります。
 国では、昨年7月に「地域未来投資推進法」を施行し、地域の特性を活かして高い付加価値を創出し、地域の事業者に対する経済的波及効果を及ぼすことで地域経済を牽引する「地域経済牽引事業」について、税制や助成措置などにより積極的に支援していくこととしております。
 これを踏まえ、県と上田地域5市町村が共同で平成30年度から5年間を期間とする「長野県上田地域基本計画」を策定し、昨年12月に国の同意を得ました。計画は幅広い分野の産業振興に向けて、地域特性とその活用戦略を盛り込んだものとなっております。更に、国は「地域経済牽引事業」に取り組むことが期待される「地域未来牽引企業」を全国で2,148社選定し、うち市内からは6社が選定されました。今後は、市において広く計画の周知を図り、意欲のある市内企業への支援が重要となってくるものと捉えております。
 商工業振興のための具体的施策を盛り込む「上田市商工業振興プラン」につきましては、5か年計画として今年度中に策定してまいります。また、「ブランディング支援事業」では、真田丸効果で向上した知名度を活かし魅力ある商品開発や販路拡大に向けた取組5件に助成しており、中心商店街の活性化につきましては、上田商工会議所や「まちなかキャンパス上田」との一層の連携を図り、賑わいづくりや販売促進に向けた各商店街の主体的な取組を支援してまいりたいと考えております。

 さて、私は市長就任当初から、当市が誇る晴天率の高さや首都圏への交通アクセスの良さなどの恵まれた地域性や、豊富な地域資源を活かしていきたいという思いがありました。こうした中、観光産業はその裾野の広さから産業振興全体の起爆剤になり得ると考え、観光をリーディング産業にと位置づけて様々な取組や仕掛けを展開してまいりました。
 平成16年にスタートした「上田城千本桜まつり」は、その代表的なイベントとして定着し、市民参加型の実行委員会も立ち上がり、市民ボランティアの活動や「おもてなしの心」の醸成が図られるなど、市民協働による取組へと進化を遂げてきたことは、大変うれしく思うところであります。
 本年も4月に「信州上田」の祭りの口火を切って、桜花爛漫の上田城跡公園を舞台として、「上田城千本桜まつり」が開催される予定であります。また、先月、東京ディズニーリゾートから今年の「真田まつり」へのミッキーマウスをはじめとしたディズニーの仲間たちによる「スペシャルパレード」の参加が発表されました。このパレードは来年度、全国約20都市の祭りで行われ、上田市がまさに「選ばれた都市」となったものであります。
 これは、大河ドラマ「真田丸」という千載一遇のチャンスを得たことと同様に、これまでの様々な観光戦略の積み重ねの結果であり、今後も「真田ブランド」をコンセプトとして上田市の独自性を積極的に打ち出すことで、また民官協働による取組を誘客への大きな原動力に、観光振興の更なる飛躍を期待するものであります。

 上田市の農業を維持、発展させていくためには、稼ぐ力を高める産業政策と、農業・農村を保全していく地域政策を進めていく必要があります。
 地域の農業者が地域営農の将来について考え、地域の集落の中で話し合って作成された「人・農地プラン」の実行により、認定農業者や大規模農家の育成、集落営農体制の強化による農地集積の推進に努めるとともに、若手新規就農者の育成も進めております。地域の農業者等が共同で取り組む農地等の維持保全活動に対しましては「多面的機能支払事業」や「中山間地域農業直接支払事業」などに取り組んでまいりました。
また、来年度からは米の需給調整の見直しに伴う国からの生産数量目標の配分と、米の直接支払交付金が廃止されるなど、米政策の大改革が行われることから、市では農業者に対する丁寧な説明に努め、需要に応じた米の適正生産となるよう関係機関と連携した取組を進めてまいります。
 昨年10月にメルシャン株式会社から丸子地域の陣場台地へのワイナリー建設という、大変喜ばしい発表がありました。更に塩田地域東山のワイン用ブドウや菅平高原のレタスのほか、うえだみどり大根、大豆も話題になるなど、上田市産の農産物の認知度や注目度の高まりを感じております。
 こうした中、市では昨年「上田市6次産業化等に関する戦略」を策定いたしました。6次産業化の流れを確立し、農家の所得を向上させることは、若手農業生産者をはじめ、農業従事者の意欲を高め、結果的に農業・農村を守っていくこととなります。利益を継続的に生み出すための創意工夫に努めながら、販路拡大も図るなど、稼げる農業につながるよう積極的な農産物のマーケティングを推進してまいります。

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 「健康・福祉」

 続きまして、四つ目として「ともに支え合い健やかに暮らせるまちづくり」、健康・福祉に対する取組についてであります。 

 市の将来都市像である「健幸都市うえだ」の実現につきましては、市民一人ひとりがライフスタイルに合った幸福を感じながら生き生きと暮らせるまちを目指し、あらゆる分野の事業を総動員する必要があります。
 その中枢となるのが、まさに健康づくりであり、健康プラザを拠点として様々な世代に応じた事業を展開してまいりました。平成27年度からは健康づくりの新たなステージとして「健康幸せづくりプロジェクト事業」に取り組み、その柱となる「健康づくりチャレンジポイント制度」は市民の皆様が楽しみながら実践でき、現在、参加者は5,000名を超えております。また、「あたま・からだ元気体操」も昨年は6月から10月までの間、延べ6,000名以上の方に参加していただきました。こうした事業を通じて市民の皆様の健康に対する意識も確実に向上していると感じておりますが、健康づくりに対する無関心層を振り向かせるため、更にステップアップした取組を展開してまいりたいと考えております。
 平成20年5月に健康増進機能を強化し移転改築した別所温泉「あいそめの湯」は、開館以来、大勢の皆様に御利用いただいている一方で、市内日帰り公共温泉施設の中で唯一食堂がなく、お客様から食事提供の要望も多く寄せられていることから、今定例会に提案する平成30年度当初予算に既存施設を改修して食堂を整備する経費を計上いたしました。新たな魅力として、地元産農産物による健康食を提供するなど、更なる誘客を図ってまいりたいと考えております。

 市民の安心な暮らしを支える地域医療体制の構築につきましては、平成25年度に上小医療圏地域医療再生計画の事業が終了し、平成26年度からはその成果を踏まえ、上田地域広域連合のふるさと基金を活用した事業を進めております。
 再生計画に着手した当時を思い返すと、救急医療や周産期医療体制の確立をはじめ、医師の安定的な確保体制の構築など、課題が山積しておりましたが、国、県の支援や地域の関係機関が一丸となって計画に基づく事業に取り組んできたことにより、着実に成果が現れ、それぞれの課題が大きく改善しております。
 地域の中核病院である信州上田医療センターは、平成26年にハイリスク分娩を再開し、平成28年には「地域がん診療病院」に指定されるとともに、新たに乳腺外科医2名の着任により乳がんに関する診断から治療まで全て医療センターで完結できるようになるなど、がん診療を提供する体制が整備されつつあります。
 医師確保につきましても、平成20年に32名にまで減少した常勤医師が、この1月には62名まで増え、更に新年度も複数の診療科の医師が就任する予定とお聞きしております。また、市独自の医師確保修学資金等貸与制度では、現在16名に貸与する中、このうち今年度は7名が医療センターに研修医として勤務しております。
 このような取組の結果、上小医療圏域外への救急搬送は、平成21年度の18.7パーセントから、平成28年度には12.8パーセントにまで改善し、圏域内での救急医療体制の充実が図られてきているものと感じております。
 一方、平成24年に移転新築いたしました上田市立産婦人科病院につきましては、分娩件数、外来数ともに年々増加傾向にあり、今年度は分娩件数が500件を超える大幅増が見込まれ、地域の皆様の期待に沿うサービスの提供の充実が図られているものと捉えております。
 こうした反面、今年3月に永年勤務いただきました廣瀬名誉院長が退職されることとなり、常勤医師の確保が喫緊の課題となっておりましたが、本年4月から新しい医師が常勤で着任する見込みとなりました。
 これからも地域の周産期医療を担う公立病院として、質の高い医療の提供のためスタッフの技術、接遇等の向上を目指し、「安全で安心してお産のできる」病院となるよう努めてまいりたいと考えております。
 この地域で安心して医療が受けられることは、市民の皆様の大きな願いであり、今後も救急医療の更なる充実を図るとともに、信州上田医療センターの「地域がん診療連携拠点病院」の指定に向けた一層の取組にも期待し、上田地域広域連合をはじめ、関係機関が一体となって将来にわたって安心な暮らしを支える地域医療体制の構築に取り組む必要があります。

 平成27年の「子ども・子育て支援新制度」のスタートに合わせて策定した「上田市子ども・子育て支援事業計画」に基づき、「すべての子どもが笑顔でしあわせに暮らせるまち」を目指した子育て支援施策に取り組んでおります。
 子育て支援センターや児童センターなどに開設している「子育てひろば」では、乳幼児や保護者の交流の場を提供するとともに、情報提供や相談体制、子育て講座の充実を図ってまいりました。母子保健コーディネーターと子育て支援コーディネーターが連携して推進している「利用者支援事業」も、個々のニーズに合った必要なサービスが利用できるよう、妊娠・出産から子育てまで切れ目のない支援に努めております。
 年々増加している発達相談センターでの相談は、その内容が複雑化しており、専門職の増員による体制強化や、子どもの発達を支援する教室の充実に努めております。
 また、発達障がいに関わる医療機関が限られている中、県において発達障がいに対応できる医師の養成に取り組んでいく計画があるとお聞きしており、市ではこうした県の動きにも期待しつつ、引き続き保護者の皆様の不安の軽減とお子さん一人ひとりの発達段階に応じた適切な支援を行ってまいります。
 公立保育園、幼稚園の環境整備につきましては、施設の適正配置等について方向性を示した「上田市保育園等運営計画」に沿って進めており、平成26年度には神科第一保育園を改築いたしました。昨年12月末には神川地区公民館との複合施設である神川統合保育園の本体工事に着手したところであり、2019年度の開園に向けて取り組んでおります。更に丸子地域では、2020年度中の完成を目指し、みなみ保育園、東内保育園、わかくさ幼稚園の統合保育園の整備を計画的に推進しております。
 一方で、子育て世帯の経済的負担の軽減を図る環境づくりも重要であり、子ども医療費の助成では、県と市町村が連携して導入を進めてきた、中学3年生までを対象とした現物給付方式を本年8月から実施することとし、保育料の軽減措置においても、これまでも市独自の軽減策に努めてまいりました。
 今後も子育て世代の将来の負担に対する不安の解消を図り、地域の若者が安心して子どもを産み育てられる上田市を築いてまいりたいと考えております。

 都道府県が市町村と共同で国民健康保険の保険者となり、その運営に中心的な役割を果たす国民健康保険制度改革が、いよいよ本年4月から施行されます。
 昨年8月に事業運営のあり方について、「国民健康保険運営協議会」に諮問して以降、国民健康保険税の賦課を中心として慎重に御審議を賜り、先月22日に答申をいただきました。市では、この答申を尊重し、課税の公平性の観点から保険税の賦課区分のうち資産割額を3年間で段階的に廃止するとともに、税負担の急激な変化に配慮するため、国民健康保険事業基金から1億5,000万円を繰り入れる財政措置を講じたところであります。新制度の円滑な開始に向けて着実に準備を進め、併せて市民の皆様に御理解をいただけるよう周知に努めてまいります。

 地域福祉、高齢者福祉及び障がい者福祉につきましては、平成30年度を初年度とする計画の策定を進めてまいりましたが、昨年末から先月にかけて、それぞれの審議会から答申をいただきました。
 福祉分野の最上位計画となる「第3次上田市地域福祉計画」では、「ともに支え合い 健幸でいきいきと生活できる 安心の地域社会の実現」を基本理念としており、市民や地域の皆様をはじめ、行政、社会福祉協議会がそれぞれの役割を果たしながら相互に協力・連携して、更なる地域福祉の推進を図ってまいりたいと考えております。
 「第7期上田市高齢者福祉総合計画」では、国の基本指針に留意しながら、高齢者の自立支援、介護予防、在宅医療・介護連携、認知症施策などの充実を図っているほか、新たに介護人材の確保も盛り込んでおります。
 こうした高齢者施策を推進していく中にあって、第7期の介護保険料につきましては、要介護・要支援高齢者数の伸びや介護報酬の上昇等を踏まえて算定した結果、基準月額を現行より322円引き上げ、5,902円とする改定を行うことといたしました。
 この算定に当たりましては、介護保険基金から1億5,000万円を繰り入れ、負担額の上昇幅を抑制するとともに、引き続き低所得者層に配慮した体系としたところです。
 障がい者福祉では、昨年4月から障がいのある方が住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、新たに「地域生活支援拠点」の運用を始めており、「第5期上田市障がい福祉計画」及び「第1期上田市障がい児福祉計画」においても、住まいを中心とした在宅支援をはじめ、新たな地域課題にも対応していくこととしており、計画に掲げる施策の推進により、サービスの基盤整備とその体制の確保に努めてまいります。

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 「教育」

 続きまして、五つ目として「生涯を通じて学び豊かな心を育むまちづくり」、教育に対する取組についてであります。 

 市長部局と教育委員会が連携を深め、一層の上田市教育の充実を図るため、「上田市総合教育会議」を設置し、共通の理念として取り組む「上田市教育大綱」を平成28年3月に策定いたしました。教育分野ごとの方針と目標を示した、この教育大綱を踏まえて、「第2期上田市教育支援プラン」も併せて策定し、学校教育分野における各施策を進めております。
 学力の定着と向上の取組につきましては、新年度から家庭学習の習慣化に向けて生活・学習ノート「紡ぐ」を全小中学校で活用するほか、ICT機器を使ったわかりやすい授業を推進してまいりたいと考えております。
 更に、市では、2020年度からの新学習指導要領で導入される小学校英語教育に円滑に対応できるよう、新年度から小学校3年生以上で先行実施するとともに、信州型コミュニティスクールの推進などの新たな教育課題に対応した施策にも取り組んでまいります。
 子どもたちの安全で安心な教育環境の整備に向け、平成20年度から市内小中学校の耐震化・改築事業を進めてまいりました。併せて、小中学校の体育館における非構造部材の耐震化も実施した結果、昭和56年以前に建設された105棟の全てにおいて、平成28年度末で耐震化率100パーセントを達成いたしました。今後においても、建築から40年以上が経過している建物もあることから、引き続き老朽化した学校施設の改築や長寿命化対策等について取り組んでまいりたいと考えております。
 また、少子高齢化による人口減少社会の到来に対応した学校施設の適正規模・適正配置や、成熟社会・グローバル社会といった新たな時代に相応しい小中学校教育のあり方の検討が必要であります。現在、教育委員会と市内の教育関係者による「上田市小中学校のあり方検討懇話会」において、基本的な方向性を協議しており、来年度からは、その内容を議論の柱として、幅広い関係者を交えた新たな枠組みの中で検討を行い、持続可能な教育環境の整備とともに、次代の地域を担う人材育成や学校を核とした地域の活性化を目指してまいりたいと考えております。

 社会教育施設の整備では、地域の長年の願いに応え、合併以降、塩田、川西、城南の各公民館、真田、丸子の各図書館を順次整備してまいりました。昨年3月の本体工事完成後、外構工事を進めてまいりました西部公民館につきましては、先週31日に竣工式を執り行うことができました。現在、神川地区拠点施設整備として神川地区公民館の改築にも取り組んでおり、それぞれの施設が地域における学習活動やまちづくり活動の拠点として、その機能が十分活かされることを期待するものであります。
 スポーツ施設につきましては、将来の施設整備方針となる「上田市スポーツ施設整備基本構想」に基づき、現在、「上田市公共施設マネジメント基本方針」との整合を図りながら、2027年に開催される長野国体も見据え、「上田市スポーツ施設整備計画」の策定に取り組んでおります。

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 「文化・交流・連携」

 続きまして、六つ目として「文化を育み、交流と連携で風格漂う魅力あるまちづくり」に対する取組についてであります。

 文化財は、地域の歴史・文化への正しい理解や、将来の地域文化発展の基礎となり、魅力的なまちづくりを進める上で、その保存と活用は欠かすことができません。
 市内に残る文化財を周辺の歴史的環境まで含めて総合的に保存、活用するためのマスタープラン「上田市歴史文化基本構想」の策定事業は、平成28年度から着手しております。昨年12月からは有識者からなる委員会を組織し構想案の検討を開始したところであり、今後は「日本遺産」申請の準備も進めてまいりたいと考えております。

 「ひと・まち・文化」の育成を基本理念に掲げる、「サントミューゼ」上田市交流文化芸術センター・市立美術館は、平成26年10月にオープンし、現在4年目を迎えております。
 市民並びに市議会の皆様とともに多くの議論を重ねる中で、文化芸術が有する可能性を活かし、ひと、まち、文化が育ち、賑わいや活力が生み出されることにより、「文化の薫る創造都市」を創っていきたいという覚悟を持って取り組んだ結果、50年に一度とも言われる大型事業が形になったものであると受け止めております。
 サントミューゼの開館により、オーケストラ公演や演劇公演をはじめ、これまで上田では見ることができなかった大規模な展覧会に多くの皆様にお越しいただきました。
 こうした魅力あるプロの舞台や作品などを鑑賞することに加え、アウトリーチ事業やワークショップ、体験講座などを通して、市民の皆様が身近に文化芸術に触れ、親しみ、自らが参加する機会の充実にも努めてまいりました。
 芸術家のふれあい事業や子どもアトリエの創作プログラムでは、子どもたちの自由な発想、感性、創造力が育まれ、また地域の皆様とともに開催した「東信美術展」や、郷土作家の企画展、更には若手作家の育成などの事業では、「ふるさと上田」への愛着を深めていただく機会にもなっているものと感じております。
 一方で、企業における文化芸術への支援活動である「企業メセナ」の取組も今年度から開始したところであり、多くの市民及び企業の皆様の御支援を期待しております。
 今後につきましても、開館以来、取り組んできた育成を基本理念とした事業を一層充実させながら、市民に愛され、市民とともに歩む施設を目指すことで、まさに文化の薫る創造都市が実現されるものと考えております。

 長野大学が新たに公立大学法人としてスタートを切ってから、この4月で1年が経過いたします。
 昨年はカーリング部男子チームの全日本大学選手権での優勝という、素晴らしい活躍があり、また富士通株式会社と協働した「休眠特許活用提案事業」は、地元金融機関も参加し、産学官金連携の実践の場として期待されるところであります。このように、学生の多方面にわたる活躍が話題となる機会が増え、市民の皆様にとりましても、「上田市の大学」として長野大学をより身近に感じていただけるようになっているものと捉えております。
 公立大学として初めて迎える平成30年度入試につきましては、先月末に一般入試の出願期間が締め切られ、現時点までの集計では8.2倍の志願倍率となり、中期計画及び年度計画で目標とした5倍を超えております。また、すでに終了した推薦入試等の状況から、県外や女子学生の志願者割合が増加するなどの傾向がみられ、これは公立化による安心感や学費軽減などの効果によるものと認識しているところであります。
 公立化後2年目となる新年度は、「魅力ある大学」「学生から選ばれる大学」への一層の歩みを進めるため、長野大学においては人の流れの好循環を創り出す核として、教員業績評価制度の構築や学部・学科再編の検討など、中期計画に掲げた改革に対して主体的かつスピード感を持って取り組むよう、ますますの奮起を期待するものであります。

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 行財政改革と市庁舎改修改築に向けた取組

 最後に、行財政改革と市庁舎改修改築に向けた取組について申し上げます。
 新市の発足当時は、厳しい経済情勢などを背景とした国・地方を通じた構造改革と制度改革が実施されるなど、地方自治体の行財政運営は大きな転換期を迎えておりました。
 こうした中、市では新たな行政経営の仕組みづくりに向け、平成19年3月から二次にわたる行財政改革大綱において、民間活力の導入、施設経営の見直し、職員の定員適正化など、多くの成果を上げ、現在は「第三次行財政改革大綱」と「公共施設マネジメント基本方針」に基づき、更なる自主財源の確保や業務の見直しを進めるとともに、施設の複合化や集約化、中長期的な財政負担の縮減に努めております。
 これらの取組により、財政の健全性を示す指標は毎年改善が図られてきており、とりわけ将来負担比率は、指標が導入された平成19年度の136.9パーセントから平成28年度では42.2パーセントと大幅に減少させてきております。加えて、合併特例債を効果的に活用し、新市の一体感の醸成や均衡ある発展に資する数多くの事業を実施しながら、将来的な財政負担にも配慮し、合併時から平成28年度末までに約100億円の基金を積み増してまいりました。
 今後も市民の参加と協働のもと、限られた経営資源を最大限に有効活用し、不断の行財政改革による行政経営の一層の効率化を図り、市民満足度の高い行政サービスの実現に努めてまいりたいと考えております。

 2020年度内の竣工を目指して取り組んでいる市本庁舎改築につきましては、施設の基本設計に当たって、設計者の選定を「公募型プロポーザル方式」によって行うこととし、全国から募集したところ5者の参加が表明されました。選定は有識者を中心とした「市庁舎改修改築設計者選定審査委員会」が行い、技術提案書に基づいたプレゼンテーションなどによる審査を経て「石本・第一設計共同企業体」が最適候補者となり、その後、交渉を進めた結果、基本設計業務委託者として契約するに至りました。
 今後、市民の皆様の御意見を広くお聴きしながら、市民サービスや防災機能を充実させるとともに、利便性や事務効率の優れた、また環境にも配慮した庁舎として、本年9月の基本設計完了を目指して取り組んでまいります。
 武石地域自治センター庁舎の改築につきましては、昨年8月に基本構想を策定して以降、外部有識者と武石地域住民の皆様で構成する整備検討委員会において協議を重ねていただく中、この度、基本計画を策定いたしました。地域自治センターと公民館、健康センター、老人福祉センター寿楽荘を合築し、「武石地域総合センター」として整備する計画であり、防災機能の向上と併せて、コンパクトで機能性が高い、地域住民の活動拠点として整備し、2020年度内の竣工を目指してまいります。

 以上、今回提案いたします案件のほか、直面する課題やこれまでの取組、継続中の事業等について、その一端を申し上げました。

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 議案の概要

 今回提案いたします案件は、条例案17件、平成29年度補正予算案及び平成30年度当初予算案26件、報告案件1件の合計44件であります。
 まず、条例案につきましては、新年度からの国民健康保険制度改革に伴う税率改定等に関し所要の改正を行うための「上田市国民健康保険税条例及び上田市国民健康保険条例中一部改正」のほか、「農業委員会等に関する法律」の改正に基づき、本年7月をもって新体制に移行する農業委員会委員等に関し必要な事項を定めるため「上田市農業委員会の委員及び農地利用最適化推進委員の定数を定める条例」の制定など、新設3件、一部改正14件の合計17件を提案いたしました。
 次に、平成30年度の当初予算案について申し上げます。
 平成30年度一般会計の歳入歳出予算総額は653億3,473万円余と、前年度と比較して9億1,346万円余、1.4パーセント減となりました。これは3月に市長選挙及び市議会議員選挙を控え、政策判断を要する新規事業は、原則、補正予算対応としたことによりますが、市庁舎改修・改築事業等の継続事業には最大限配慮し編成を行いました。
 また、当初予算編成に当たり、「第二次上田市総合計画」に掲げる将来都市像を具体化するための施策展開を念頭に置き「上田市まち・ひと・しごと創生総合戦略」に盛り込まれた各種の施策や喫緊の課題として設定した「安全・安心のまちづくり」「子ども・子育て支援、未来を担う子どもたちの教育環境等の整備」「文化とスポーツの融合」をはじめとする、10の分野へ重点的に予算を配分することといたしました。加えて、将来にわたっての安定した財政運営に十分配慮し、行財政改革の推進と持続可能な財源構造の確立を見据えた予算編成を行いました。
 一方、歳入面におきましては、総務省より示された「地方財政対策」において、地方税の増が見込まれていることから、個人市民税については微増とし、法人市民税は県内の金融経済動向や税の調定動向を踏まえ、前年度比較1億円の増を見込んだところであります。固定資産税については、地価の下落が続いていることに加え、評価替えにより家屋分も減額が見込まれることから、2億円の減額として、市税全体では昨年とほぼ同額の207億円余を計上いたしました。
 このほか、特別会計及び企業会計につきましては、土地取得事業特別会計など特別会計7会計と真田有線放送電話事業会計など企業会計5会計を合わせた12会計の合計で508億6,977万円余、昨年と比較して36億1,353万円余、6.6パーセントの減となっております。これは、国民健康保険事業特別会計において、制度改正に伴い大幅な減額となったことが影響したものであります。
 次に、平成29年度3月補正予算案について申し上げます。
 今回の補正は、12月補正予算編成以降必要が生じた事務事業経費の調整や事業費等の確定など平成29年度執行見込みに伴う事業費及び財源の調整について、一般会計と7つの特別会計及び5つの企業会計の計上であります。
 このうち、一般会計におきましては、国の平成29年度第1号補正予算に伴う防災・減災事業などの関係経費を計上いたしました。
 最後に、報告事項につきましては、倒木による物損事故に係る和解についてであり、去る12月26日に専決処分させていただいたものであります。

 以上、今回提案いたします条例案、予算案及び報告案件の概要を申し上げました。
 各提出案件の内容につきましては、それぞれ担当者から説明いたしますので、よろしく御審議を賜りますようお願い申し上げます。

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 結び

 さて、市議会におかれましては、議会機能の強化、開かれた議会を目指し、精力的に議会改革を進められ、市民の負託に応えるべく積極的に活動をいただきましたことに対し、心から敬意を表し感謝を申し上げます。
 上田市の持続的発展を目指し、そして上田市民の生活を守るために、議員の皆様とともに市政を担ってこられたことは、私にとりまして大きな喜びであり、感慨に打たれるものがあります。
 今後の市政に思いを巡らせますと、地方分権改革が新たな段階を迎え、また地方創生の取組の更なる深化が求められる中、これまでに増して困難な局面を乗り越えていかなければなりませんが、この地域が一丸となって取り組むことで、必ずや前進が図られていくものと確信しております。
 最後に、議員各位におかれましては、今後とも市民の皆様の代表としてその声を市政に届けていただく中で、なお一層の御奮闘をお祈りいたすとともに、上田市の大いなる躍進に向けた力強い歩みに御協力をお願い申し上げ、結びといたします。

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