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令和5年上田市長年頭あいさつ

更新日:2023年1月5日更新
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令和5年上田市長年頭あいさつ

上田再構築 もっと、前へ  ~知覚動考~

 あけましておめでとうございます。

 市民の皆様には、健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 長引く新型コロナウイルス感染症の影響に加え、昨年2月に始まったロシア軍によるウクライナへの軍事侵攻は、エネルギー価格や物価の高騰を引き起こし、世界情勢は不安定さを増しています。ウクライナでは、多くの尊い命が失われており、国際法に反したロシア軍の攻撃や、ウクライナの主権侵害は断じて許されるものではありません。一日も早くウクライナ国民に安息の日が訪れるよう、日本を含む国際社会が協調して取り組み、世界に恒久的な平和がもたらされることを心から願うところであります。
 改めて平和の尊さを思い、上田市の非核平和都市宣言に謳われているように、争いと核兵器のない平和な世界の実現に向け、市としても一歩一歩取り組んでまいります。

 新型コロナウイルス感染症に関しましては、昨年に入り感染力の強いオミクロン株が急速に拡大して医療がひっ迫するなど、予断を許さない状況が続いております。
 改めまして、感染拡大防止に御協力をいただいている市民・事業者の皆様、また、医療・介護従事者をはじめ、市民生活を守るために尽力されている皆様に、深く感謝申し上げます。
 市では、希望する方への速やかなワクチン接種体制の整備など感染拡大防止策を講じるとともに、コロナ禍に加えて原油価格・物価高騰等に苦しむ市民生活を支えるための生活者支援策や、好評をいただいたスマートフォンアプリを活用した消費喚起応援事業など、社会経済を停滞させないための施策にも取り組んでまいりました。
 パンデミックが長期に及び、人々の交流・つながりも希薄にならざるをえない状況のなかでありますが、昨年は、多くの皆様の熱意と御尽力により各種の行事やイベントが開催されるようになり、私たちの暮らしに彩りを添えてくれました。
 引き続き、感染拡大防止や医療提供体制の維持を図るとともに、日常生活の正常化を目指して社会経済対策にも積極的に取り組み、皆様の命と生活、暮らしを守ることを第一に、コロナ禍の克服に向け全力を挙げて取り組んでまいります。

市政を振り返って

 昨年は、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で木曽義仲公が取り上げられ、義仲挙兵の地として知られる丸子地域では、義仲イヤーと銘打って様々なイベントが企画されました。10月には「木曽義仲挙兵 武者行列」が行われ、ドラマ出演者も参加されるなど大勢の観客で賑わい、改めて、地域の豊かな歴史文化に目を向ける機会となりました。
 また、5月には、上田市が国の「SDGs未来都市」に選定されました。市では、令和3年度からスタートした第二次上田市総合計画「後期まちづくり計画」において、市の各施策とSDGsという世界共通の目標を関連付け、グローバルな視野を持って地域の課題解決に取り組むことで、将来にわたって持続可能な社会の実現を目指しています。今後は、新たに策定した「上田市SDGs未来都市計画」に沿って、人口減少対策や2050年ゼロカーボンシティの実現、スマートシティ化の推進など、経済・社会・環境の諸課題に創意工夫を重ねて取り組み、「ひと笑顔あふれ 輝く未来につながる健幸都市」の実現に向け、未来へと希望の広がるまちづくりを推進してまいります。
 一方、8月には、上田市名誉市民である金子宏氏が、満91歳で逝去されました。謹んで哀悼の意を表し、故人の御冥福をお祈り申し上げます。
 金子氏は、上田市殿城の出身で東京大学名誉教授であり、租税法学の礎を築く業績をあげたことから、平成30年に上田市出身者として初めて文化勲章を受章されました。
 市では、その極めて顕著な功績を顕彰するため、上田市名誉市民条例に基づき、令和元年6月市議会定例会において議会の議決をいただき、名誉市民に決定いたしました。
 金子氏の生前の功績と、租税制度を通じた国政や地方自治の発展に対する多大な御尽力に、改めて敬意を表するとともに深く感謝を申し上げます。

資源循環型施設建設に向けた取組

 市としても優先課題に位置付ける、上田地域広域連合の資源循環型施設建設につきましては、環境影響評価制度に従い、その2番目の段階である「方法書」の手続が、住民説明会や知事意見の受領を経て昨年9月に完了しました。「方法書」には、環境影響評価に関する調査・予測・評価の方法等が示され、現在は1年間の予定で現地調査を行っております。
 また、地元関係団体の代表の皆様とは、「資源循環型施設整備協議会」において、安全・安心な施設や地域のまちづくり等について定期的な話し合いを続けているほか、清浄園に代えて、南部終末処理場内へ、「し尿前処理下水道投入施設」を建設する計画につきましては、令和5年度からの建設開始に向けて準備を進めています。
 さらに、可燃ごみの削減に向け、生ごみを堆肥化してリサイクルする「有機物リサイクル施設」を整備するため、丸子地域の塩川陣場地区を候補地として地元住民の皆様と協議を継続しており、昨年、周辺環境の調査が概ね完了したことから、調査結果や環境保全対策、地域振興策等について、周辺自治会において説明会を開催し、多くの御意見をいただきました。
 関連施設の地元の皆様の御理解と御協力に深く感謝申し上げるとともに、市民の皆様には、ごみ処理の課題について関心を深めていただき、引き続きごみの減量、再資源化に御協力をお願いします。

上田再構築 もっと、前へ

 昨年3月には、市長選挙及び市議会議員一般選挙が行われ、市長として引き続き2期目の市政の舵取りを担わせていただくこととなりました。
 選挙におきましては、「上田再構築プランVer.2.0」を掲げ、医療や福祉、教育・子育て環境の充実をはじめ、地域共生社会の実現や、循環型社会の形成、デジタル化や脱炭素化による持続可能で人と自然が調和した活力あるまちづくりの推進、上田城櫓の復元などの政策を訴え、多くの皆様から御意見をお聴きし、また、期待を寄せていただきました。
 これらの政策の実現に向け、「上田再構築」を一層進めるとともに、引き続き市民の皆様と真摯に対話を重ね、「市民力」と「共感力」を生かして市政運営を行ってまいります。 

結び

 人が成長する行動パターンに、「知覚動考」という考え方があると言われます。知って、覚えて、動いて、考えるという意味で、特に「動いて、考える」という順番を大切にしています。「知覚動考」は「ともかくうごこう(兎も角動こう)」とも読めます。
 また、昨年逝去された実業家の稲盛和夫さんは、「善きことを思い、善きことを行う(善思善行)」で世の為、人の為に生き貫きました。
 今年が希望に満ちた年となりますよう、「知覚動考」「善思善行」で生成発展してまいりましょう。

令和5年1月5日
上田市長 土屋 陽一