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刈払機(草刈機)の作業中の事故にご注意ください!
動力により高速回転する刈刃で草を刈る刈払機(※)は、一般消費者にも広く普及していますが、使用方法に注意しないと、思わぬ事故を起こすことがあります。
医療機関ネットワーク<外部リンク>には、2019年度から2024年6月末日までの5年間あまりで刈払機による草刈り中の事故が29件寄せられており、作業者本人がけがをした事例のほか、周囲にいる人にけがを負わせてしまった事例も見られました。
(※)刈払機はエンジン又はモーターを動力源として、高速回転する刈刃により草を刈る機器です。刈刃は一般的に反時計回りに回転しており、左側の前3分の1の部分で、刈払機を右側から左側に振った際に草を刈り、左側から右側に振る際には草を刈りません。また、刈刃の先端から右側90度の範囲が、障害物などに接触すると、回転方向の反対側(右側)に跳ね返される「キックバック」が発生することがあります。
医療機関ネットワークに寄せられた事故情報
〔事例1〕斜面でバランスを崩し誤って刈払機が右大腿部(右の太もも)に当たり、長さ30cmの切創を負った。
〔事例2〕同僚の草刈り作業が終わったと勘違いして同僚に近づき刈払機により右下腿(右のひざから足首までの間)などを受傷した。
〔事例3〕同僚が刈払機で作業中に、飛び石がないように隣でネットを持っていた。刈払機が固いものにあたり、はねて下腿に接触した。
〔事例4〕刈払機に挟まった草をエンジンは切らずに取ろうとしたところ、刃が動いて左指趾(左手足の指)を切ってしまった。
消費者へのアドバイス
●刈払機を使用する前に必ず取扱説明書を確認して使用方法や注意点を理解し、機器の点検を行って正しく使用しましょう。
●事故を防ぐために、長袖、長ズボンの作業着、保護メガネ、防振手袋等、刈払作業に必要な服装を整えてから作業を行いましょう。
●刈払作業中は滑りにくい作業靴を使用しましょう。ほかの作業場所に移動するときは、エンジンや電源を切ってから移動しましょう。
●刈払作業中の作業者には近づかないようにしましょう。刈払作業者に近づく必要がある場合には、視界に入るよう前方から近づくか、刈刃が届かない範囲から笛などで大きな音を立てて接近を知らせましょう。
●キックバックを避けるために往復刈りや大振りを避け、障害物が多い場所ではナイロンコードカッターを使用しましょう。
●刈刃に草などが絡まって回転が停止した場合には、必ずエンジンや電源を切ってから除去しましょう。
●人や物の近くで刈払作業をせざるを得ない場合には、飛散防止ネットの使用など十分な飛散防止対策を行いましょう。また、15m以内に人が近づいた際には、人が離れるまで作業を中断しましょう。