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令和元年12月市議会定例会 市長提案説明

更新日:2019年12月21日更新
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令和元年12月市議会定例会 市長提案説明

令和元年11月25日

目次

 

 はじめに

 本日ここに、令和元年12月市議会定例会を招集いたしましたところ、議員各位におかれましては御多忙の中、御出席を賜りまして誠にありがとうございます。


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 「令和元年台風第19号」による被害及び対応状況等

 はじめに、「令和元年台風第19号」による被害及び対応状況等について、御報告させていただきます。

大型の台風19号につきましては、1都12県に大雨特別警報が発表される中、記録的な大雨となり、東日本を中心に河川の氾濫や土砂崩落が相次ぎました。この災害の前後にも、台風や低気圧の影響により千葉県などで大きな被害が発生しており、これら一連の災害において多くの尊い人命が失われました。お亡くなりになられた方々に心から哀悼の意を表しますとともに、御遺族並びに被害に遭われた皆様方に衷心よりお見舞いを申し上げます。

 

 上田市内におきましても、避難中に負傷されるなどの人的被害をはじめ、多数の住宅や事業所が被災するとともに、公共土木施設、農業用施設にも広範囲にわたる浸水や損壊等が発生いたしました。
市では、10月12日の大雨警報の発表後、避難準備・高齢者等避難開始を発令し、同時に対象地域において避難所を開設いたしました。更に、大雨特別警報が発表されると直ちに災害対策本部を設置して、警戒態勢を強化する中、河川の氾濫や土砂崩落などの災害発生の危険性が高まったため、避難勧告及び避難指示を順次発令いたしました。また、翌13日には大雨特別警報は解除されておりましたが、千曲川左岸の堤防が崩れ始めるとともに、上田電鉄別所線の鉄橋の一部も崩落したことから、城下及び川辺・泉田地区の浸水想定区域にお住いの方に緊急に避難を呼びかけました。堤防の決壊には至りませんでしたが、応急対策工事の進捗を見ながら10月28日まで、城下地区の一部で避難指示の発令を継続したところであります。

 

 ここで改めて被災状況を申し上げさせていただきますと、大雨による千曲川をはじめとする河川の氾濫で、住宅等への浸水は神川地区や丸子地域を中心に200件以上、強風による被害も300件以上に及び、真田地域では家屋1棟が流失するとともに、武石地域などでは土砂崩落等により集落が一時孤立状態となりました。こうした状況から12日の夜には42か所の避難所において、約2,500人の方を受入れたところであります。避難所の運営に当たっては、毛布や食料等の救援物資の提供のほか、信州上田医療センターの災害派遣医療チーム(DMAT)や上田保健福祉事務所とも連携を図りながら、市の保健師により避難された方の健康状態の把握や相談などに努めてまいりました。また、避難所等においては、地元自治会や市民有志の皆様による炊き出しなど心温まる差し入れがあったと報告を受けており、改めて人のつながりの大切さを実感したところであります。

 

 市内の道路や橋梁、河川・水路、頭首工等のインフラにつきましては、被災箇所が1,000か所を超え、現在も通行止めになっている道路が複数ある状況です。上下水道や電力などのライフラインにつきましても、腰越浄水場への土砂の流入や、武石地域等の下水処理場が冠水したほか、埋設管や電線の破断により、一部の地域で断水や停電などが発生いたしました。このような広範囲にわたる被害への対応につきましては、上田市防災支援協会や上田市消防団をはじめ、国、県などの関係機関の御協力をいただきながら、市民生活や経済活動への影響を最小限にとどめるよう努めたところであります。
更に、災害廃棄物の処理につきましては、旧神川地区公民館と依田窪プールに仮置き場を設置するとともに、上田市社会福祉協議会において災害救援ボランティアセンターが開設され、長野大学の学生をはじめ、延べ400人以上の皆様に浸水家屋の泥出しのほか、災害ゴミの撤去や運搬などに従事していただきました。
また、教育・スポーツ関係施設等においては、保育園・幼稚園及び小中学校で倒木や屋根の破損などが発生いたしましたが、施設利用に影響を及ぼすものではなかった一方、千曲川河川敷にあるグラウンドやマレットゴルフ場は全てが冠水するとともに、一部の施設が流失したため、今後、復旧を目指して順次工事を進めてまいります。

 

 鉄道関係の状況につきましては、しなの鉄道線が東御市内の千曲川護岸及び市道バイパス橋梁の崩落に伴い、田中駅・上田駅間が運行休止となり、県内外の利用者に多大な影響が生じておりました。このため、しなの鉄道では、県をはじめ関係機関との連携により、最優先で救済すべき学生を対象とした北陸新幹線及びバスによる代替輸送を10月23日に開始し、その後、千曲川護岸の仮復旧工事が完了したため、今月15日から、平常運行を再開いたしました。
別所線につきましても、上田電鉄において10月15日から下之郷駅を起点に電車と代行バスの運行が実施されてまいりましたが、今月16日からは城下駅を折り返し駅とする電車と代行バスの運行に切り替えられたところであります。
 この間、上田市では、国、県、鉄道事業者など関係機関と応急復旧の調整を図るとともに、国、県への要望活動等を行ってまいりました。11月4日には、赤羽国土交通大臣の現地視察、長野県庁での意見交換会において、私からも千曲川堤防の早期本復旧や、別所線橋梁復旧の国庫補助金の嵩上げ、代替輸送コストの財政支援などを強く要請したところであります。今後も引き続き、市民生活において重要な鉄道路線の復旧・維持に事業者とともに努めてまいります。

 

 被災された市民の皆様への支援につきましては、罹災証明書の発行が先週までに250件を超えており、今後は被害調査の結果に基づく被災者生活再建支援金などに加えて、県及び市の災害見舞金の支給の準備も進めてまいります。更に、被災された方の生活再建の一助となるよう、上田市のほか、様々な機関の支援内容や必要な手続をまとめたガイドブックも作成いたしましたので、これを活用した情報提供にも取り組んでまいります。
 また、ふるさと納税を活用した災害支援につきましては、専用のポータルサイトを通じて、これまでに全国から約3,000万円に上る寄附をお寄せいただくとともに、市で初めてとなる市内の被災者向けの義援金につきましても、1,100万円を超える額をお預かりしており、多くの皆様からの心温まる御支援、御協力に心より感謝を申し上げます。
 一方、市内事業者に対する支援につきましても、特別相談窓口を開設し罹災証明書の申請受付を含め、ワンストップで対応できる相談日も設けながら、商工団体や金融機関とともに融資や経営相談を実施してまいりました。
 こうした中、10月25日には、関東経済産業局による現地視察が行われ、市といたしましても補助制度の創設を強く要望したところでありますが、先頃発表された、中小企業における施設・設備の復旧を支援する「グループ補助金」や、観光客向けの「ふっこう割」などの政府対策パッケージを活用しながら、一日も早い企業活動の正常化を目指し、引き続き国や県、商工団体、金融機関等と連携して取り組んでまいります。
農業分野におきましても、強風の影響により、市内の広範囲でりんごなどの果樹の落下やビニールハウスの倒壊が発生いたしましたが、今後も農家の皆様が営農を継続できるよう、国、県、関係機関と連携を図りながら最大限の支援に努めてまいります。
 いずれにいたしましても、これまでに経験したことのない未曾有の災害でありますことから、国、県をはじめ、姉妹都市・友好都市の豊岡市、練馬区、県内自治体等の御支援をいただきながら、また、復旧復興に当たっては、次の災害発生に備えて、より災害に対して強靭な地域づくりを行うという「ビルド・バック・ベター(より良い復興)」の考えのもと、不退転の決意で取り組んでまいりますので、議員各位の更なる御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。

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 ラグビーワールドカップ

 さて、日本で初めて開催されたラグビーワールドカップにつきましては、今月2日に南アフリカの優勝でその幕を閉じました。
開幕戦となった9月22日の日本対ロシアの試合では、上田商工会議所でパブリックビューイングを開催し、大変多くの方にお越しいただき、今回のワールドカップに対する市民の皆様の熱い思いを感じたところであります。
 大会前の9月8日から14日までの7日間、菅平高原でトレーニングキャンプを行ったイタリア代表チームは、順調にメニューを消化し、選手、スタッフからは、日本の気候に慣れるための菅平高原での滞在が大変素晴らしかったとの評価をいただきました。また、上田市への来訪に当たって、各種メディアがイタリア代表チームを積極的に取り上げ、菅平高原の名が国内外に広く発信されたことから、知名度の向上、ブランド力の強化に大いにつながったものと考えております。
 一方、チーム滞在中は、イタリアの食や文化を市民に紹介するイタリアフェアやオペラコンサートを開催し、選手やスタッフにも御参加いただく中、会場は大変な賑わいとなり、イタリア代表チームの歓迎とラグビームードの盛り上がりを感じたところです。
 イタリアの予選最後の対ニュージーランド戦は、残念ながら台風の影響で中止となってしまいましたが、イタリアラグビー連盟と上田市との友好的な関係を今後も継続させ、イタリアとの文化的・経済的な交流が更に発展するよう取り組んでまいりたいと考えております。

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 令和元年度上田市功労者表彰式

 次に、先週22日に開催いたしました「令和元年度上田市功労者表彰式」につきまして、御多用中にもかかわらず、議員各位をはじめ自治会、地域協議会等の関係者など多くの方々に御列席を賜りましたことに、この場を借りて厚く御礼申し上げます。
 長きにわたり地域社会の発展と福祉増進のために率先垂範し、献身的な活動を続けてこられた皆様におかれましては、今後も豊富な識見と経験を活かされ、引き続き各分野で、また、地域での指導者として御活躍いただくとともに、市政に対しましても、なお一層の御支援をいただければと存じます。

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 第二次上田市総合計画「後期まちづくり計画」策定に向けた取組

 次に、第二次上田市総合計画「後期まちづくり計画」策定に向けた取組について申し上げます。
平成28年度にスタートした第二次上田市総合計画「前期まちづくり計画」が、令和2年度に計画期間の満了を迎えることから、先月3日に委員60名による上田市総合計画審議会を立ち上げ、令和3年度から5か年の「後期まちづくり計画」の策定に着手いたしました。
 全国的に人口減少と超高齢社会が進む中、後期まちづくり計画は、時代に相応しい持続可能な未来志向の計画として策定する必要があると考えており、第2期の「上田市まち・ひと・しごと創生総合戦略」との一体化、「SDGs(エス・ディー・ジーズ)(持続可能な開発目標)」の視点の反映など、新たな要素を盛り込み、来年の9月市議会定例会での議案上程を目指し策定を進めてまいります。
 また、私は常々、つながりを大切にした市民が主役のまちづくりの実現に向け、市民の皆様の様々な声を直接伺う機会を設けるよう努めておりますが、この考えのもと、次代を担う若者の意見を市政運営や総合計画策定に活かすことを目的に、市内の高校6校での「『上田市の未来を語る』高校生と市長との懇談会」の開催を企画いたしました。先週18日には上田染谷丘高校において初回の懇談を行い、限られた時間ではありましたが、高校生が日頃の生活で感じていることや将来の上田市に期待することなど、率直な思いを直接受け止める機会となり、改めて高校生の意識の高さを感じたところであります。
各校におかれましては、懇談会の受入れに御理解いただき、改めて感謝を申し上げるとともに、今後開催予定の学校においても、若者が描く未来のまちづくりへの熱い思いに大いに期待しております。

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 上田市令和2年度当初予算編成

 次に、上田市の令和2年度当初予算編成について申し上げます。
 国では、本年6月21日に「経済財政運営と改革の基本方針2019」、いわゆる「骨太の方針2019」を閣議決定し、経済・財政一体改革を着実に推進するとともに、引き続き「新経済・財政再生計画」で定める政策目標実現に向けた、令和2年度予算編成に取り組むこととしております。こうした中、令和2年度一般会計予算の概算要求が、6年連続で100兆円を超え、昨年度要求総額を2兆2,000億円上回り、過去最高の104兆9,998億円となったところであります。
 一方、総務省所管の概算要求では、地方の安定的な財政運営に必要となる一般財源総額について、令和元年度地方財政計画の水準を下回らないよう実質同水準を確保することとされました。地方交付税についても、総額確保の観点から、昨年度を6,398億円上回る16兆8,207億円が要求されるとともに、全国市長会をはじめとした地方税財源の確保・充実に向けた提言等を反映し、引き続き交付税率の引上げについて事項要求がなされております。
 10月1日から消費税率が改定されましたが、国では、引き上げてからの1か月をみた場合、前回の8パーセントへの引上げ時のような大きな反動減はみられないとし、消費の落ち込みは限定的であるとの分析をしております。また、同時にスタートした軽減税率制度をはじめ、キャッシュレス決済によるポイント還元やプレミアム付商品券などの景気対策の動向にも注視し、今後も経済の回復基調に影響を及ばさないよう、経済財政運営に万全を期すとしております。市といたしましても、災害復旧に係る補正予算の編成状況なども含め、引き続き、情報収集に努めるとともに、年末に取りまとめられる地方財政対策等の動向にも留意してまいります。

こうした中、上田市におきましては、令和2年度の当初予算編成方針等を公表し、予算編成作業に着手いたしました。新年度におきましては、まずは台風19号の被災者の皆様が1日も早く普段の生活に戻ることができるよう、災害復旧対応を優先して取り組むとともに、予算編成方針に示した「第二次上田市総合計画」に掲げる将来像の実現に向けた施策展開を念頭に予算編成を進めてまいります。
 また、私の公約である「上田再構築プラン」に位置付ける「7つの挑戦」を踏まえ、「持続可能な社会の構築に向け事業の再構築を加速化」をサブタイトルに設定し、7つの分野を市政の重要課題とし、これを具体化する事業に重点的な財源配分を行ってまいります。
今後につきましても、再構築の視点に立ち、健全財政の維持にも十分留意した上で、緊急性、必要性を判断しながら、多様化、高度化する市民ニーズに適応した当初予算となるよう全力で取り組んでまいります。

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 資源循環型施設建設の取組

 次に、市政の最優先課題として位置付けている資源循環型施設建設につきましては、10月から11月にかけて2回の資源循環型施設検討委員会を開催し、施設の環境対策や防災対策、焼却熱エネルギーの利用などについて協議をいたしました。
 昨年11月の設立から検討委員会の開催は7回を数え、当初予定していた事項については、おおむね協議を終えており、取りまとめの段階を迎えているところであります。引き続き、安全・安心な資源循環型施設の計画づくりに向けて、住民の皆様とともに鋭意取り組んでまいります。
 一方、清浄園に代えて、南部終末処理場内へし尿前処理下水道投入施設を建設する計画につきましては、御協力をいただいております地元下之条自治会の皆様に御参加をいただき、先月までに2回の検討会を開催いたしました。検討会においては、生活環境影響調査や施設基本設計の内容を御説明し、公害防止対策などについて活発な意見交換を行うことができました。
 今後につきましても、住民の皆様の御意見に十分配慮した計画としていくことで、施設建設について御同意をいただけるよう取り組んでまいります。


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 「外国人集住都市会議」の開催

 次に、誰もが住みやすい多様性を活かしたまちづくりについて申し上げます。
 我が国に在留する外国人は282万人を超え過去最高となり、上田市におきましても、4,000人を超える方が居住されております。
 こうした中、平成13年に外国人が多く居住する地域で顕在化する諸課題の解決や、外国人との共生のための様々な取組を推進すべく設立された「外国人集住都市会議」が来る12月26日、当市において開催されます。

 今回は上田市が座長都市であり、会議では、「日本に住む誰もが孤立せず、自らの生活を築いていくことができる社会の構築」をメインテーマとして、日本語教育施策の充実を中心に議論し、自治体からの要望を盛り込んだ「うえだ宣言」を取りまとめ、国等に要望していくこととなります。
 今後につきましても、様々な視点や思考をもつ外国人住民の皆様と共に暮らしていくために、互いの価値観を認め合う共感力を高めながら、多様性に富んだ豊かなまちづくりを進めてまいります。

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 地域雇用の取組

 次に、地域の雇用情勢につきましては、ハローワーク上田管内の9月の有効求人倍率が1.49倍と前年同月を0.27ポイント下回りましたが、依然として高い水準で推移しており、地域企業における人手不足は引き続き深刻な状況にあるものと受け止めております。
 市では、地域企業の人材確保につなげるため、地方創生推進交付金を活用した新たな取組として、地域企業の若手社員と学生が気軽に交流し、互いの理解を深めることを目的とした「インターンシップ・ワールドカフェ」や、学校の食堂でランチを食べながら、将来の仕事や生活について意見交換を行う「ジョブトーーークin学食」を9月以降、順次開催しております。
 また、先月開催した「上田地域産業展」では、県とも連携を図りながら、第四中学校の生徒や長野大学の学生を招待し、地域の産業に触れていただいたほか、先週は、上田市も参画している東信州次世代産業振興協議会において、地元職業高校に通う高校生と地域企業担当者による情報交換会を上田千曲高校で開催したところであります。
 これら取組に参加した学生からは、「地域企業のことがわかり、親しみを持てた。」「社員との交流を通して、働くことへの理解が高まり、この地域で働くことをより具体的に意識できた。」との好意的な感想を多数いただき、学生にとって有意義な機会となったものと捉えております。
 今後につきましても、インターンシップの効果的な導入支援や、保護者を対象とした事業所見学会を開催し、地元で学び育った若者の地域企業への就職及び上田を離れた若者の地元回帰を促す取組を強化してまいります。

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 企業の競争力強化の取組

 次に、企業の競争力強化の取組について申し上げます。
 本格的な人口減少社会を迎え、産業界においては、生産性向上につながるAI・IoTといった先端技術を取り入れ、省力化の一層の推進や高い付加価値を生み出す、ものづくりが求められています。
 こうした中、去る10月7日に「経済産業研究所・日本生産性本部」から上席研究員をお招きし、関東経済産業局との共催事業として「AI・IoT等活用セミナー」を開催いたしました。参加された製造業の皆様からは、「先端技術導入のイメージがつかめた。」「意識が高まった。」などの前向きな御意見をいただいております。
 今後につきましては、地域の中小企業をモデルとした先端技術の実装を見据えた研究会の立ち上げを検討しており、引き続き、国、県、関係機関と連携を図りながら、企業の競争力強化に取り組んでまいります。

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 観光振興

 次に、観光振興につきましては、今年で13回を迎えた上田城紅葉まつりが、今月2日・3日の両日、色とりどりの紅葉に色づく上田城跡公園において開催され、市内外から大変多くのお客様にお越しいただくことができました。 
 台風19号による災害発生から3週間という中で、このまつりを通じて、「上田を元気にしたい、そして、上田から元気を発信したい。」という特別な思いを込め、民間と行政が一丸となって開催いたしました。
 今回のまつりでは、10年にわたり「信州上田-歌と愛を紬-大使」として御尽力いただいている演歌歌手野村美菜さんに感謝状を贈呈するとともに、昨年に引き続き開催した全国武将隊イベント「戦国GIG(ギグ)凱(かちどき)」では、北は東北仙台から南は九州熊本まで、5つの武将隊が「上田を応援したい」と駆けつけていただきました。信州上田おもてなし武将隊とともに迫力あるパフォーマンスで会場は大いに盛り上がり、大勢の観光客の皆様に楽しんでいただいたところであります。
 一方、台風19号は、ラグビーワールドカップで沸く菅平高原や秋の行楽シーズンを迎えた温泉地等にも大きな影響を及ぼし、とりわけ別所温泉や鹿教湯温泉の旅館、ホテルでは多くの宿泊キャンセルが発生する事態に見舞われました。
 現在では、ほとんどの旅館、ホテルが営業を再開しておりますが、これから冬を迎え、一年の中でも宿泊者数が最も減少する閑散期となることから、市といたしましては、観光関連事業者の皆様と一層連携を図るとともに、来年に迫った東京オリンピック・パラリンピックの開催を見据えたインバウンドも視野に入れながら、誘客促進に積極的に取り組んでまいります。
 また、長野市の善光寺一帯では、例年2月にオリンピックの五輪の色でライトアップを行う「長野灯明まつり」が開催されていますが、当市においても別所温泉の歴史・文化を活かして、パラリンピックカラーでライトアップを行う新たな誘客イベントの開催に向け、今定例会の補正予算に関連経費を計上いたしました。
 長野市との連携による市内温泉地の新たな魅力発信に加えて、両市の「災害からの復興」に向けた希望の光となるべくイベントとして、鹿教湯温泉地域とも連携を図りながら、賑わいの創出と活性化につなげてまいります。

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 CSF感染予防に係る取組

 次に、「CSF」、いわゆる豚コレラの感染予防に係る取組について申し上げます。
本年9月に県畜産試験場でもCSFの感染が確認されるなど、被害の拡大が続いております。国においては、この防疫対策として、まず野生イノシシによるCSFウイルスの拡散を防止するため、本州を縦断する形で経口ワクチンを集中的に散布する「ワクチンベルト構想」を打ち出し、市では先月、市内48地点で埋設散布を実施いたしました。更に、「特定家畜伝染病防疫指針」を改定し、国内では13年ぶりとなる飼育豚へのワクチン接種を決定したことから、市内養豚場の約3,200頭への接種を11月3日までに完了したところであります。
今後につきましても、国、県と連携を図りながら、防疫体制の強化を継続してまいります。

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 子育て支援

 次に、次代を担う人づくりとして大変重要な子育て支援について申し上げます。
 幼児教育・保育の無償化につきましては、保育園、幼稚園及び認可外保育施設等を利用される保護者の皆様に手続をいただき、10月から無事スタートいたしました。
 無償化により、子育て世代の負担が軽減となりましたが、これに伴い保育需要の拡大と多様化が想定されますので、市においては、できる限りの園児の受入れと保育サービスの拡充を図ってまいります。
 一方、丸子統合保育園整備事業につきましては、建物の実施設計が完了したことから、今定例会に建築主体工事の契約に係る議案を提案いたしました。整備に当たりましては、増加傾向にある3歳未満児室を拡大するとともに、多様化する就労形態に対応するため一時預かり保育室を設置するなど、新しい保育園が地域の子育てニーズに十分応えられるよう、令和3年度の開園に向けて鋭意取り組んでまいります。

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 スポーツ振興

 次に、スポーツ振興について申し上げます。
 ラグビーワールドカップにおいて、日本代表チームは強豪国を相手に快進撃を続け、悲願のベスト8進出を果たし、その数多くの素晴らしいプレーに日本中が感動に包まれました。このようなスポーツ選手の活躍に触れるたび、スポーツが持つ、人々を惹きつけ元気にさせる力の大きさを実感いたします。
 こうした中、本年からVリーグ公式戦に参戦するルートインホテルズ女子バレーボール部「ブリリアントアリーズ」の開幕戦が、今月9日、自然運動公園総合体育館で行われ、会場には大勢の皆様にお越しいただきました。来月も同じ会場で2試合が予定されており、チームの本拠地となる上田市で市民の皆様の応援のもと、選手の一層の活躍を期待するところであります。
 一方、スポーツ施設の整備につきましては、平成30年に策定した「上田市スポーツ施設整備計画」に基づき進めておりますが、令和9年の長野国体においてソフトテニス競技が上田市で開催されることが内定していることから、新テニスコートの整備について、先月、上田市スポーツ推進審議会に諮問いたしました。施設の集約化とともに、効率的な利用環境や施設運営も踏まえながら、大規模大会の開催が可能な施設として整備を目指してまいります。

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地域防災力強化

 最後になりましたが、去る11月13日、横浜市において第24回全国女性消防ポンプ操法大会が開催され、上田市消防団女性消防隊が「軽可搬ポンプ操法」の部に長野県の代表として出場いたしました。
 全国の強豪が集う中、初出場ながら47チーム中16位と健闘され、このような活躍に心から敬意を表するとともに、今回の大会の経験を今後の地域防災力の向上に活かしていただければと考えております。

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 議案概要

 以上、今回提案いたします案件のほか直面する市政の課題等について、その一端を申し上げました。
今回提案いたします案件は、条例案9件、予算案7件、事件決議案7件、報告事項4件の合計27件であります。
まず、条例案につきましては、民法及び地方自治法の一部改正に伴い所要の改正を行う条例など、計9件を提案いたしました。
 次に、12月補正予算につきましては、9月補正予算編成以降の諸事情により必要が生じた新規の事務事業経費や国県補助金の内示等に伴う事業費及び財源の調整のほか、人事異動等に伴う人件費の調整、年度末から来年度にかけて実施する事業の債務負担行為の設定となっております。
 今回は、一般会計のほか、3特別会計及び3企業会計に係る予算計上となっております。一般会計の主なものといたしましては、利用サービスの需要変動に伴う扶助費の調整や除排雪関連経費の追加計上のほか、学習指導要領の改訂に伴う教科書購入費、丸子文化会館天井耐震化事業に着手するための債務負担行為などの計上であります。
 次に、事件決議案につきましては、43施設について来年度からの指定管理者を指定するための議案のほか、丸子地域自治センター庁舎耐震化事業耐震・内外部等改修工事及び丸子統合保育園整備事業建築主体工事請負契約の締結など、計7件であります。
 最後に、報告事項につきましては、令和元年度一般会計補正予算第5号ほか3件でありますが、そのいずれもが台風19号により被災された地域の一刻も早い復興のため、議会の御理解をいただいた上で災害復旧に必要な経費を専決処分したものであります。
 以上、今回提案いたしました条例案、予算案、事件決議案及び報告事項の概要を申し上げました。
 各提出案件の内容につきましては、それぞれ担当者から説明いたしますので、よろしく御審議を賜りますようお願い申し上げます。

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