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景観ウォッチング~武石編~
景観ウォッチング~武石編~を開催しました
武石地域は、美ヶ原高原をはじめとした雄大な山々やいく筋もの清流などの自然景観に恵まれ、また、福寿草や花桃といった花々が季節を彩り、人々の暮らしが自然と調和した美しくどこかなつかしい風景が広がっています。
今回の景観ウォッチングでは、武石地域自治センターを中心に、上武石、下武石を散策し、山々の紅葉や、古くからの寺社、トガ(イチイ)の生垣が美しい伝統的な家並みなどを訪ね、武石地域の景観の良さを再発見し、武石の魅力を考えました。
日時
平成24年11月3日(土曜日) 午前9時30分から午後12時30分まで
コース
武石地域自治センター周辺の上武石、下武石など約5キロメートル
コース[PDFファイル/502KB]
講師
牧谷 孝則さん
(市景観審議会委員、市景観アドバイザー、NPO法人ルーバンデザイン研究所理事長)
ともしび博物館
武石村制100周年を記念して平成元年に開館。行灯やランプなど貴重な資料により、「ともしび」と人間生活の関わりを知ることができます。広い日本庭園では、美しい紅葉を楽しめました。
武石公園
武石公園は小高い岩山の上に作られ、つつじの名所として有名です。あずまや吊り橋などもあり、武石の中心部や美ヶ原方面の美しい遠景が楽しめます。
大宮諏訪神社
覆屋(おおいや)の中には諏訪神社本殿と日吉社社殿が収まり、日吉社社殿は安土桃山時代に作られたもので、この地域では最も古い神社建築と言われています。境内には池や巨大な岩があり、変化に富んでいます。
信広寺
今から120年ほど前に当時の住職が植えたと言われるしだれ桜が寺の入口にあります。幹まわりは3メートル、樹高は15メートルほどもあり、4月下旬に開花すると、遠くからでも美しい花を望むことができます。
妙見寺と鳴龍
「上田市文化財マップ」<外部リンク>より
妙見寺は今から800年ほど前の文治元年(1185年)に、豪族・平胤盛が鳥屋地籍にお堂を建てたのが起源とされています。その後、小沢根を経て、現在の地に移転しました。本堂天井に描かれた鳴龍は、応仁年間に移転した当時のもので、畳10畳ほどの大きさで、この龍頭の下で手を打つと天井に共鳴して見事な龍鳴(りゅうめい)を聞くことができます。
日本の東西南北4箇所にあった鳴龍を「日本四鳴龍」と称し、東は日光山、西は京都相国寺、北は青森竜泉寺(消失)、南は妙見寺のものを呼んだといわれています。
河川公園
武石川は美ヶ原など周囲の山々から清冽な流れを集めながら、依田川に注ぎます。武石総合グラウンドの隣りにある河川公園では、川底まで透き通ったきれいな水に触れることができます。
トガ(イチイ)の生垣と家並み
トガは旧武石村の村木でした。民家の周りにはこのトガの木を使った見事な生け垣を見ることができます。手入れが行き届いた生け垣と、江戸時代以降の伝統的な蚕室造りの民家が醸し出す風格は、この地域独自の貴重なものです。
用水路
地域内をいく筋か流れる用水路は、水田を潤す農業用水として利用されるほか、かつては生活用水として住民の生活を支えていました。身近な水辺として地域に潤いをもたらしています。
武石川から取水されている大堰(おおせぎ)は、武石小学校の敷地内を通って村内を流下していきます。
武石領主の館址の石積み
中世に武石地域を治めていた豪族の館は上武石堀之内にあったと考えられており、現在も館址の石積みを目にすることができます。