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令和元年8月定例記者会見内容
目次
- 市長冒頭のあいさつ
- 災害対応について
- 令和元年9月市議会定例会に提案する議案について
- 上田市名誉市民称号贈呈式について
- ラグビーイタリア代表について
- 国際忍者学会について
- 椀子ワイナリーについて
- 質疑応答
1.市長冒頭のあいさつ
報道機関の皆様にはお集まりいただきまして感謝申し上げます。本日は上田市9月市議会定例会に提案する議案につきまして、その他、市長動向からいくつか触れてまいります。
2.災害対応について
はじめに、7月下旬から8月上旬にかけまして、大気の状態が非常に不安定となった中、大雨等により市内に災害が発生いたしました。
幸いにして、人的被害こそありませんでしたが、住家等への浸水や土砂の流入、突風による屋根の損壊等が発生したほか、公共土木施設や農業用施設等への被害が発生いたしました。それぞれの災害により被害を受けられた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
また、市内自治会や消防団、防災支援協会など、災害対応にご協力いただきました皆様に深く感謝申し上げます。市といたしましては、速やかな災害復旧に向け復旧工事の実施等、万全を期してまいります。
この8月31日(土曜日)には「令和元年度 上田市防災訓練」を実施いたします。
大規模地震や局地的な豪雨災害に対し、「市民が自ら考え、行動する訓練」を基本とした「自助・共助」の訓練を継続して実施するとともに、真田運動公園グラウンドをメイン会場として防災関係機関や市の実動による「公助」の訓練を加えた「総合型」の防災訓練を実施する予定です。
市民の皆様には各地域で行われる防災訓練に是非ご参加いただくとともに、報道関係の皆様には、災害時の情報収集・伝達という面で大きな役割を担っていただきますが、訓練へのご協力をお願い申し上げます。
3.令和元年9月市議会定例会に提案する議案について
それでは、9月2日に招集を予定しております9月市議会定例会に提案する議案について、説明させていただきます。
今回提案いたします案件は、条例案が8件、決算認定が13件、予算案が2件、事件決議案が1件の計24件であります。
条例案について
今定例会において提案を予定する条例案8件について、私からは、そのうち2件について申し上げます。
はじめに、資料の1ページ目の(1)「上田市会計年度任用職員の給与及び費用弁償に関する条例制定」についてです。
地方自治体における様々な行政需要に対応し、公務の能率的かつ適正な運営を推進するため、平成29年に「地方公務員法及び地方自治法の一部を改正する法律」が公布され、地方公共団体における一般職の非常勤職員として新たに会計年度任用職員制度が導入され、来年4月から施行されます。
これまでの間、改正法の趣旨を踏まえまして制度導入に向け準備を進めてまいりました。
今定例会において、会計年度任用職員の給与及び費用弁償等に関し、必要な事項を定めるため、条例制定について提案してまいります。
今後も制度の円滑かつ適正な運用に向け、引き続き取り組んでまいります。
次に、資料の2ページ目の(5)「上田市保育所条例等中一部改正等」についてです。
本年10月から、いよいよ幼児教育・保育の無償化が開始され、幼稚園・保育所・認定こども園等を利用する3歳から5歳の全ての子ども、及び0歳から2歳の住民税非課税世帯の子どもを対象として、利用料が無償化されます。
このため、関係する条例の所要の改正を提案してまいります。
新たに始まるこの制度の概要や手続き等について、市では市民の皆様に丁寧にご説明をしながら、不安なく利用いただけるよう努めてまいります。
条例案については以上でございます。
決算・予算について
今定例会には、平成30年度決算認定の議案を提案いたしますことから、まず、一般会計及び特別会計等の決算概要について申し上げます。
一般会計では、歳入総額は685億629万円余、前年度比較で1.7%の増となり、歳出総額は661億4,163万円余、前年度比較で1.3%の増となりました。
また、本年度へ繰り越すべき財源を除いた実質収支は、21億8,159万円余の黒字決算となりました。
なお、30年度の歳出総額は、前年度比較で8億6千万円余の増となりましたが、これは、公債費において、5億円の市民債の満期一括償還があったこと、また、民生費における保育所建設事業や総務費における市庁舎改修・改築事業が本格化するなど、前年度と比べ1.3%の伸びとなりました。
次に、特別会計7会計はいずれも黒字、若しくは歳入歳出同額の決算となりました。特別会計全体では、歳入総額は338億6,910万円余、歳出総額は330億9,995万円余となり、差し引き、7億6,915万円余の黒字決算となりました。
次に、「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」によります、健全化判断比率及び公営企業における資金不足比率について申し上げます。
現時点では、速報値による暫定数値ですが、財政の健全性を示す四つの財政指標のうち「実質公債費比率」は、昨年度比で0.1ポイント上昇したものの、早期健全化基準である25%を大きく下回っております。
「将来負担比率」は、前年度の決算数値を9.1ポイント下回る結果となりました。
なお、残りの二つの「実質赤字比率」及び「連結実質赤字比率」は、黒字での決算となったことから、該当はありません。
また、公営企業の健全化を判断する「資金不足比率」につきましても、全ての会計で該当はありませんでした。
次に、9月補正予算の概要について、予算規模等について申し上げます。
今回の9月補正予算でありますが、一般会計については、二つの補正予算を提案してまいります。
まず、第2号補正予算は「幼児教育・保育の無償化」に係る関係経費の計上であります。
「改正子ども・子育て支援法」等が10月1日に施行され、「幼児教育・保育の無償化」がスタートすることに伴いまして、早期に議決を得るため、通常の補正予算とは別に編成したものであります。
次に、第3号補正予算は6月補正予算編成以降に必要が生じた諸事業についての関係経費の計上であります。
この二つの補正予算によりまして、一般会計の予算規模は、692億4,104万円余となります。これは、前年度同時期の予算額と比較して4.0%の増となっています。
また、今回、特別会計及び企業会計では、補正はありません。
次に、補正予算の特徴的なものについて申し上げます。
まず、第2号補正関係は冒頭、条例案の説明の際、申し上げましたが、幼稚園、保育所、認定こども園等を利用する3歳から5歳の全ての子どもや、0歳から2歳の住民税非課税世帯の子どもの利用料を無償化するなど、「幼児教育・保育無償化事業」に係る関係経費の計上をしております。
次に、第3号補正関係は、丸子地域自治センター南棟の耐震化・大規模改修のための本体工事費等に係る経費のほか、障がい者の福祉を向上するため、社会福祉法人等が行う支援施設などの整備に係る経費に対する補助金、市民生活に密着した生活関連道路等の整備事業に係る経費の追加などを中心に計上いたしました。
決算・予算については、以上でございます。
事件決議案について
新本庁舎建設工事につきましては、来月から建物本体の建設工事に着手する予定でありますが、解体工事中、既存庁舎の建材にアスベストが含まれていることが新たに判明したため、除去作業等に不測の費用が発生することとなり、今定例会に工事費の増額に関する請負変更契約の締結に係る議案を提案いたします。
以上、提案いたします議案の概要について申し上げました。
その他詳細つきましては、担当者から説明させますので、よろしくお願いいたします。
4.上田市名誉市民称号贈呈式について
引き続きまして、市長動向について四点申し上げます。
まず、本日午後3時からこの会場で行う「上田市名誉市民称号贈呈式」についてです。
市では、東京大学名誉教授で、租税法学者である金子 宏(かねこ ひろし)先生に本市で3人目となる上田市名誉市民の称号をお贈りすることとなり、贈呈式を挙行いたします。
金子先生は、現在の上田市殿城でお生まれになりまして、上田松尾高等学校(現在の上田高等学校)を卒業後、東京大学に進学され、租税に関する研究を重ねて租税法を独立した法分野に発展させるとともに、地方税法においても公平・適正な課税に多大な影響を与え、広く地方自治に貢献されました。
また、課税要件の理論的解明という課題に初めて取り組み、今日の租税法学の基礎を築く業績を挙げられました。
その極めて顕著な功績が認められまして、平成30年には、上田市出身者として初めて文化勲章を受章されております。
本市では、金子先生の卓越した功績を顕彰するため、上田市名誉市民条例に基づき、去る6月市議会定例会におきまして、市議会の御議決をいただき、本日の式典を開催する運びとなったところでございます。
本市に大変ゆかりの深い金子先生の卓越した功績を、上田市名誉市民という形で、市民とともに祝福することができることは誠に喜ばしく、また、令和という新たな時代を迎えた上田市にとりましても、希望にあふれる出来事であると考えております。
5.ラグビーイタリア代表について
続きまして、いよいよ来月、9月8日(日曜日)から7日間の日程で、ラグビーイタリア代表チームがワールドカップ開幕に向けまして、菅平高原でトレーニングキャンプを実施いたします。
キャンプ実施に先立ちまして、先日8月22日には、ワールドカップ優勝トロフィー「ウェブ・エリス・カップ」が、菅平高原にやってまいりました。
ラグビー合宿の聖地で、トロフィーが一般公開されたことは大変名誉なことでありまして、大変市民お一人おひとりも誇らしく感じたところであると感じております。
合宿を行っている学生の皆さんをはじめ、多くの市民の皆さまに実物のトロフィーを間近に見ていただきまして、ワールドカップ開幕に向けて気持ちを高揚させていただけたのではないかと感じております。
また、イタリア代表チームが来訪することは、イタリアとスポーツだけでなく、文化や芸術などの分野でも交流を進める絶好の機会であることから、9月13日(金曜日)にサントミューゼの大ホールにおきまして、「オペラ・ガラ・コンサート」を開催します。また、13日、14日の両日は、隣の芝生広場を会場といたしまして、「ピアッツァ・イタリア・フェスティバル」を開催いたします。
また、一方、来年4月2日に市内で行われます、東京2020オリンピック聖火リレーにつきまして、スタート地点で行うセレモニー等に係る関係経費を、今定例会の補正予算に計上いたしました。
未来を担う子どもたちのため、市民の皆様が夢や希望を持てる、また後世にレガシーを残せる聖火リレーとなるよう盛り上げてまいりたいと考えております。
6.国際忍者学会について
次に、9月14日(土曜日)から15日(日曜日)にかけまして、当市では初めてとなります「国際忍者学会」が開催され、国内外から約150名が参加する予定であります。
当学会では、武田氏研究会副会長の平山 優(ひらやま ゆう)氏によります、基調講演「戦国時代の忍びの実像」や、「真田忍者」をテーマにしました研究発表や自由発表をはじめ、市内で忍者をテーマに活動する団体の皆様と連携し、史跡巡りや手裏剣体験などを紹介し、参加者に体験していただく予定であります。
忍者を活用した観光施策は、当市にとって新たなコンテンツであり、当学会の開催をインバウンドを含めた観光誘客の良いきっかけとしていきたいと考えております。
7.椀子ワイナリーについて
最後に、いよいよ9月21日(土曜日)に上田市で初となります、地域念願の「シャトー・メルシャン 椀子(まりこ)ワイナリー」がオープンいたします。
この「椀子ワイナリー」は、浅間山や烏帽子岳、菅平、美ヶ原、遠くには北アルプスや蓼科山などが望まれる眺望に恵まれた陣場台地の小高い丘の上に位置し、周囲360度を約23ヘクタールのぶどう畑に囲まれ、栽培からワイン造りまでを見ることのできる、直販機能とテイスティングブースを兼ね備えたワイナリーであります。
なお、オープンに先駆けまして、9月20日(金曜日)には関係者向けの内覧会が行われ、9月21日(土曜日)から23日(月曜日)の三日間でワイナリーオープン記念イベントが開催されます。
また翌月、10月26日(土曜日)と27日(日曜日)には、ワイナリーを会場といたしまして「マリコ マルシェ」も開催される予定となっております。
この「椀子ワイナリー」が出来たことによりまして、観光誘客や地元農産物の販売、消費の拡大など、様々な分野において波及効果が期待されますことから、市といたしましても、この「ワイナリー」を地域の新たな活性化の拠点として位置づけ、メルシャン株式会社と連携した取り組みを行ってまいります。
私からは以上でございます。
8.質疑応答
会計年度任用職員の給与等に関する条例について
(記者A)
会計年度任用職員の条例制定についてですが、フルタイム職員、パートタイム職員、それぞれどのくらいの対象者がいるのか。
(総務部長)
現在のですね、非常勤・嘱託職員がそのまま来年度の4月にですね、移行するとした場合のことが仮にございますが、申し上げます。フルタイムというのが私どもと同じ勤務時間の職員ということで、現在約200人です。それからパートタイムという、私どもより勤務時間が短い職員、いわゆる臨時・パート職員が約1,100人くらいでございます。あくまでも現在の嘱託、臨時・パート、そのまま移行した場合のことをいいます。以上です。
新本庁舎建設工事について
(記者A)
事件決議でアスベストの関係がありましたけれど、既存庁舎とあって、この件の概略、危険性とか含めて教えていただきたい。
(庁舎整備担当)
既存庁舎といいますのは、低層棟とそれから西庁舎、そこにおきまして解体工事に先立ちまして建材を調査しまして、そこにアスベスト建材が含まれていた、ということでそれを処分した。処理費用等々含めて工事をということで。アスベストの部位でいいますと、壁ですとか床、それから低層棟の屋上のアスファルトの下の防水層、そういったところにいくつかそういった建材があったということで、アスベスト自体はもう封印されていたわけでありますけれども、そういったものを処分するのに分離してする必要があるということで、そういった処理費用をかけて対応をしてきたと、というものであります。以上です。
(記者A)
そうすると、低層棟とか西庁舎も解体済みかと思いますが、その除去工事はいつ頃あって、当初はそういった建材が含まれているということが分かってなかったということですか。
(庁舎整備担当)
はい。当初はそういったもの、調査してみてなかったと思うので、分かってなかったということでございます。これをやったのが3月から4月にかけてという事であります。
平成30年度決算について
(記者B)
実質公債費比率の今後の見通しはどうか。
(財政課長)
はい。実質公債費比率の今後の見通しでございますけれども、ご案内の通りですね、庁舎の建設が今進んでおります。本庁舎、それから、丸子の方でも耐震化、それから大規模改修を行っている。それから、これからですね、給食センターを造ったり、それから、様々な建設シーンを予定されている中で、起債の借入が今後増加してくるというふうに考えております。そういった状況を見ますと、この実質公債費比率は起債の残高、こういったものが増えてまいりますと、数値が悪化してまいりますので、私共の試算では平成32年度からこれらの事業が集中する、平成32年、失礼いたしました。令和2年から令和4年程度までは数値の方は上がってくるという風に見込んでございますが、様々な対策といいますか、例えば、庁舎に関しましては今まで10年間の償還期間としていたものを20年間にするとか、様々な対策をとってまいりまして、こういった数値がですね、大きく悪化しないようにというような試算を行っております。今の見込みでまいりますともう2、3年後はこの数値につきましては、上がってくるということを警戒しているところでございます。