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令和2年2月定例記者会見内容

更新日:2020年2月14日更新
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目次

  1. 市長冒頭のあいさつ
  2. 条例案について
  3. 予算案について
  4. 事件決議案について

1.市長冒頭のあいさつ

 皆さんおはようございます。報道機関の皆様には、お集まりいただきまして感謝申し上げます。

 本日は2月21日に招集を予定しております3月市議会定例会に提案する議案について説明をさせていただきます。

 今回、提案いたします案件は、条例案が12件、予算案が19件、事件決議案が3件の計34件であります。

2.条例案について

 条例案から申し上げます。

 今定例会においては、条例案12件の提案を予定しております。私からは、資料の2ページに記載の「上田市中小企業・小規模企業振興条例」の制定について申し上げます。

 『上田再構築プラン』の一つであります「働く喜びにあふれ、産業がいきいき発展するまちづくり」を実現するためには、市民生活や地域の経済を支える中小・小規模企業が、事業を安定的に継続し、活躍できる社会を築いていくことが必要であります。

 このため、昨年8月に、中小・小規模企業の振興の指針となる条例制定に向けて、各分野を代表される皆様、市民の皆様による検討委員会を立ち上げ、これまでの間、様々な視点からご議論いただいてまいりました。また、昨年12月にはパブリックコメントも実施したところであります。

 今定例会において提案いたします「上田市中小企業・小規模企業振興条例」は、中小・小規模企業の重要性を踏まえた取組の推進や、多様な機関との連携などを理念としておりまして、今後は本条例に基づいた効果的な施策を総合的に実施してまいりたいと考えております。

 条例案については以上です。

3.予算案について

(1)地方財政を取り巻く情勢について

 次に予算関係ですが、まず、地方財政を取り巻く情勢について申し上げます。

 最初に、国の予算等についてです。先月20日に通常国会が召集され、国においては、一般会計の総額が過去最大の102兆6千億円余となる令和2年度予算案と併せて、4兆4千億円余となる令和元年度一般会計補正予算案が提出されました。

 補正予算につきましては、先月30日に可決成立し、現在当初予算について国会で審議中となっております。

 今後の動向に注視してまいります。

 令和2年度の当初予算案では、全世代型社会保障制度の構築に向けて、消費税増収分を活用し、高等教育の無償化や、予防・健康づくりをはじめとした医療・介護分野の充実を図るとともに、 東京オリンピック・パラリンピック後を見据え、個人消費や投資を下支えし、経済対策の着実な実行を掲げております。併せて、「新経済・財政再生計画」に基づき、歳出改革の取組を継続するとされております。

 一方、地方財政につきましては、先月末に閣議決定されました「令和2年度地方財政計画」によりますと、地方財政計画の規模は90兆7,397億円とされ、前年度と比べ、1兆1,467億円の増となり、8年連続で拡大しました。

 また、地方一般財源総額は、骨太の方針に基づき、前年度を7,246億円上回る、63兆4,318億円が確保されまして、このうち地方交付税の総額についても2年連続で増加し、前年度を4,073億円、2.5%増の16兆5,882億円が確保されました。地方一般財源の確保について、地方が望む方向での一定の配慮がなされたものと考えております。

(2)令和2年度当初予算の予算規模について

 次に、上田市の令和2年度当初予算について申し上げます。まず、予算編成の基本的な考え方であります。

 令和2年度予算編成に取りかかる直前に、台風による災害に見舞われ、災害の復旧対応を行いながらの予算編成となりました。

 災害の応急的な復旧は一段落いたしましたが、本格的な復旧業務に切れ目なく対応する必要があることから、災害復旧事業を最優先しながらも、災害前から取り組んでいる継続事業や市民生活に直結する事業に重点的に財源配分を行うこととし、予算編成に臨んでまいりました。

 歳入関係では、市税は、個人市民税、固定資産税・都市計画税、軽自動車税、市たばこ税において、令和元年度決算見込みや消費動向等を踏まえ、前年度当初予算比で増とした一方、税制改正に伴う影響や米中貿易摩擦などの影響による法人市民税の減少を考慮し、総額で212億6千万円余、前年度比較0.6%減としております。

 なお、歳出関係の具体的な内容につきましては、後ほど申し上げます。

 それでは、令和2年度当初予算の予算規模でありますが、まず、一般会計においては、当初予算額753億9,900万円となりました。前年度の当初予算額と比較して、11.3%の増となっています。

 特別会計は7会計で、総額340億5,882万円余となりました。これは、前年度の当初予算と比較して、0.2%の減となっております。

 企業会計は5会計で、総額187億8,750万円余となりました。前年度の当初予算と比較して、4.4%の増となっています。この要因としましては、上下水道事業会計における災害復旧事業などへの対応によるものであります。

(3)令和2年度当初予算の主な事業について

 次に、令和2年度当初予算の特徴について申し上げます。

 来年度は、先ほども申し上げましたが、まずは、台風19号災害からの本格的な復旧・復興に一日も早く対応していくため、災害復旧関連事業を最優先して取り組んでまいります。今回の災害の教訓を生かし、次の自然災害等に備え、より強靭な地域づくりを行う「ビルドバックベター」という考え方で取り組んでいくことを申し上げてまいりましたが、当初予算においても災害復旧事業、防災対策事業、耐震化事業等に34億円余の計上をいたしたところでございます。

 また、「第二次上田市総合計画 前期まちづくり計画」の最終年度を迎えることとなりますので、目指すべき将来都市像を実現するため、現在策定中の「後期まちづくり計画」に位置付ける必要のある施策・事業も見据えつつ、また、上田市版総合戦略に盛り込まれた各種の施策、上田再構築プランも念頭に、七つの重点分野を設けて、財源を優先配分しております。

 主な事業は記載のとおりですが、私から何点か新規・充実した事業について申し上げます。

 まず、「SDGsを原動力とした持続可能な社会の構築、Society 5.0の実現」についてです。

 「総合計画策定事業」につきましては、継続事業でありますが来年度、「第二次上田市総合計画 前期まちづくり計画」が5年目を迎えることから、社会経済情勢を踏まえながら、令和3年度からの「後期まちづくり計画」を策定するものであります。

 「メール配信多言語化事業」につきましては、9か国語に対応した、市からのお知らせや災害時の緊急情報を配信するものであります。

 また、自治基本条例の見直し、検証を行う「自治基本条例事業」、自治会や市民活動団体が地域課題の解決に取り組む事業に対し支援をする「活力あるまちづくり支援金事業」に係る経費も計上いたしました。

 次に、二つ目の「AI、IoTなど最先端技術を活用した産業振興、行政サービスの効率化」についてであります。

 「スマートシティ推進事業」におきましては、内閣府の「デジタル人材派遣制度」を活用しまして、実証事業等の実施を検討するとともに、スマートシティ化推進計画を策定してまいります。

 続いて、来年度の新たな取組として、福祉就労先を探している福祉事業者と、労働力を探している農家とのコーディネートを行う、「農福連携事業」に係る経費を計上いたしました。

 また、先ほど「中小企業・小規模企業振興条例」の制定について申し上げましたが、その具体的な実行計画となる「上田市商工業振興プラン」について、条例の趣旨等を踏まえ見直しを行ってまいります。

 このほか、本年4月からは国による就職氷河期世代への就職支援も開始されることから、「若者就職支援事業」において専任コーディネーターによる相談体制の充実を図ることに加え、新たに正規雇用する従業員の奨学金返済を支援する中小企業に対し、その支援した額の一部を市が補助する「学生等地域就職促進奨学金支援事業」も実施してまいります。

 次に、三つ目として、「自然環境保全と循環型社会形成及び安全で安心して暮らせるまちづくり」についてであります。

 「災害ハザードマップ更新事業」につきましては、台風19号災害の被災状況を踏まえた災害ハザードマップの見直しを進めるものであり、「自主防災組織資器材購入補助金」については、来年度から3年間、その補助率と補助限度額を引き上げ、自然災害等に備えた市民の皆様の安全確保と迅速な避難行動を支援してまいりたいと考えております。

 次の「市庁舎改修・改築事業」「丸子地域自治センター整備事業」「武石地域総合センター整備事業」については、いずれも建設工事費などの計上であり、来年度中の竣工を目指し、安全管理に十分配慮しながら進めてまいります。

 また、近年多発している豪雨に対応した都市基盤整備の必要性が浮き彫りになる中、浸水被害が頻発している千曲川左岸地域での調整池整備にも着手してまいります。

 このほか、スポーツ施設関係といたしまして、「自然運動公園総合体育館整備事業」は、施設の耐震補強、大規模改修に係る経費、また「テニスコート新設整備事業」については、令和9年の長野国体の競技会場として新たに施設整備を進めていくにあたり、必要な事業費を計上いたしました。

 四つ目としまして、「健幸が実感できる上田の実現に向けた健康・福祉の増進」であります。

 「県外定期予防接種補助金」につきましては、産後に県外の実家などへ里帰りをされ、すぐに帰宅できないお子さんが、県外で受けられた定期予防接種に対して新たに助成するものであり、「不妊症医療費補助事業」につきましては、これまでの不妊治療に加えまして、「不育症治療」も対象として補助を行うものであります。

 来年度、「健康プラザうえだ」が開館10周年を迎えます。このため、今年の秋に、子育て世代や働き盛り世代、そして高齢者の方々まで、多くの皆様が楽しみながら健康づくりや子育てについて関心を高めていただける、記念イベントの開催に係る経費等を計上いたしました。

 このほか、保健部門と介護部門が連携し、高齢者の状態把握・個別支援を実施するなど「地域特性に基づくフレイル予防・健康増進事業」にも新たに取り組んでまいります。

 次に、五つ目として「子ども・子育て・教育支援、教育環境の重点整備」についてです。

 「長野大学修学支援事業」につきましては、本年4月から、国が進める「高等教育の無償化制度」が開始されることから、公立大学法人長野大学に対し、入学金及び授業料の減免に関する財源として補助金を交付するものであります。

 「児童家庭相談システム整備事業」につきましては、児童の家庭状況の把握や適切な情報管理、庁内連携等を円滑に行うため、新たにシステムを整備する経費の計上であります。

 ひとり親家庭に対する支援として、今年度から開始した子どもの生活習慣の習得や学習の支援を行う事業につきましては、来年度、定員を増員し、事業を実施してまいりたいと考えております。

 「学校給食」の関係につきましては、来年度、老朽化しました第二学校給食センターの基本設計などに着手するほか、学校給食における食物アレルギー対応に関する基本方針の策定も進めてまいります。

 このほか、来年度から、小学校において、新学習指導要領が完全実施されますが、「英語指導外国青年招致事業」は、ALTによる指導体制を充実するものであります。

 また、現在整備を進めています「丸子統合保育園」につきましては、来年度中には、外構を含めて工事を完了させ、令和3年4月から開園ができるよう取り組んでまいります。

 次に、六つ目としまして、「郷土愛につながる学び・世代間交流の創出と人づくり」についてであります。

 「信州上田学」につきましては、今年度を初年度として、昨年5月のキックオフシンポジウムを皮切りに、事業の展開を図ってまいりました。

 来年度におきましても、市民の皆様に、地域を学び、地域への誇りと愛着を育み、持続可能なまちづくりを進めるツールとなる「信州上田学」への理解を深めていただけるよう、積極的な事業展開に努めてまいります。

 また、「ふるさと上田先人顕彰事業」につきましては、上田出身、あるいは上田地域で活躍した先人の顕彰施設を上小教育会館に設置するものであります。

 最後に、七つ目として「広域都市・姉妹都市間や長野大学等との連携による学園都市・国際文化創造都市づくり」についてであります。

 東京オリンピック・パラリンピック関連の事業といたしまして、4月2日にサントミューゼ芝生広場をスタート地点とし、ゴールの上田城跡公園を目指すコースで行われる「聖火リレー」の経費のほか、トレーニングキャンプ受入に伴う交流事業等の実施に係る経費も計上しており、ここ上田からも東京オリンピック・パラリンピックを盛り上げてまいりたいと考えております。

 また、現行の外国人住民総合案内を拡充し、情報提供や相談業務を一元的に行う窓口を整備する「多言語相談ワンストップセンター事業」にも取り組んでまいりたいと考えております。

 以上、重点7分野の主な施策・事業について申し上げました。

 このほか、3月定例会には、国の令和元年度一般会計補正予算を踏まえた、災害からの復旧・復興と安全・安心の確保対策等に関する事業費や、12月補正予算編成以降、必要が生じた事務・事業の調整や事業費の確定など、令和元年度執行見込みによる事業費及び財源の調整につきまして、一般会計と二つの特別会計、そして三つの企業会計の令和元年度3月補正予算案を提案いたします。

 なお、災害対応等に関連した主なものといたしまして、別所線及びしなの鉄道が実施した代替バス輸送事業に対する支援をはじめ、農地農業用施設、番所ヶ原スキー場などの復旧事業、併せて、半過公園、古舟グラウンド、丸子テニスコート等の復旧工事費の計上などであります。

 予算案等については以上であります。

4.事件決議案について

 最後に事件決議案については、令和2年度に実施する地域医療対策事業に充当するため、「上田地域広域連合ふるさと基金」に対する出資金のうち、一部を権利放棄することについて、議決を求めるもののほか、台風19号により被災した川西揚水機場の復旧工事に係る請負契約の議案など、計3件の提案を予定しております。

 以上、提案する議案の概要について申し上げました。

 その他詳細は、担当者から説明させますので、よろしくお願いいたします。