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冬に増加する「餅による窒息事故」にご注意を!
お餅を食べる機会が増えるこの時期に気をつけたいのが窒息事故です。
厚生労働省の「人口動態統計」によると、令和4年度における「その他の不慮の窒息」のうち「気道閉塞を生じた食物の誤えん」による死亡者数は4,696人で、このうち4,297人(全体の9割以上)を65歳以上の高齢者が占めています。
また、高齢者の餅による窒息事故の半数近くは1月に発生しており、中でも正月三が日の多さが目立っています。
餅を食べる時のポイント
窒息事故のリスクを下げるため、次のような点を参考に食べ方などを工夫しましょう。
〇 小さく切り、食べやすい大きさにする
〇 一度に口に入れる量は、無理なく食べられるくらいにする
〇 食べる前にお茶や汁物などで喉を潤す
〇 ゆっくりとよく噛んでから飲み込む
〇 周りの人は高齢者の食事の様子に注意を払い、見守る
喉に詰まらせたときの応急手当
餅を口に入れたあとに、苦しそうにしている、顔色が悪い、声を出せないといった様子や、喉をつかむ動作(窒息のサイン)が見られたら、窒息が疑われます。この場合、詰まらせた餅を直ちに取り除くこと(気道異物除去)が必要です。
詰まらせている人に気付いたら
まず、呼びかけるなどして、声が出せるか確認します。また、咳が可能であれば、できるだけ強い咳を促し、餅の自力排出を試みます。
もし、声も出せず強い咳もできない場合は窒息と判断し、周囲に大声で助けを求め、119番通報やAEDの搬送を依頼してください。並行して、次の応急手当方法により餅の除去を行います。
気道異物除去の応急手当方法
1「背部叩打法」
背中を力強く叩いて詰まったものを吐き出させる方法です。手のひらの付け根部分で、左右の肩甲骨の中間あたりを、数回以上力強く叩きます。
この方法で餅が出てこないときは次の2の方法を試みます。
2「腹部突き上げ法(ハイムリック法)」
相手の上腹部を手前上方に強く突き上げて、喉に詰まった餅を取り除く方法です。
- この方法は、乳児や妊婦、高度肥満の人に行ってはいけません。
- 腹部の内臓を痛める可能性があるため、この方法を用いた場合は救急隊にその旨を伝えるか、速やかに医師の診察を受けさせてください。
気道異物除去の手順について、くわしくは次をご覧ください。
「餅による窒息に要注意!喉に詰まったときの応急手当は?」(政府広報オンライン)<外部リンク>
関連情報
「冬に増加する高齢者の事故に注意!-餅による窒息」(消費者庁)<外部リンク>