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高齢者虐待の概要と虐待に関する通報・相談窓口
高齢者虐待の相談窓口
相談窓口
名称 | 住所 |
電話番号 |
---|---|---|
上田市役所高齢者介護課 | 大手1-11-16 |
23-5140 |
丸子地域自治センター市民サービス課高齢者支援担当 | 上丸子1612 | 42-0092 |
真田地域自治センター市民サービス課高齢者支援担当 | 真田町長7178-1 | 72-4700 |
武石地域自治センター市民サービス課高齢者支援担当 | 下武石742 | 85-2119 |
(2)地域包括支援センター
高齢者虐待の概要
高齢者虐待とは
「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律(以下、「高齢者虐待防止法」という。)」は平成18年4月に施行されました。
高齢者虐待防止法では、65歳以上の高齢者に対する高齢者を現に養護する者からの虐待である「養護者による虐待」と、養介護施設を利用する65歳以上の高齢者及び65歳未満の障がい者に対する養介護施設従事者等による「養介護施設従事者等による虐待」の二つを規定しています。
区分 | 内容と具体例 |
---|---|
身体的虐待 |
高齢者の身体に外傷が生じ、又は、生じる恐れのある暴行を加えること 【具体例】 |
介護・世話の放棄 (ネグレクト) |
高齢者を衰弱させるような著しい減食、長時間の放置、養護者以外の同居人による虐待行為の放置など、養護を著しく怠ること 【具体例】 |
心理的虐待 |
高齢者に対する著しい暴言、拒絶的な対応、その他高齢者に心理的外傷を与える言動を行うこと 【具体例】 |
性的虐待 |
高齢者にわいせつな行為をすること、高齢者にわいせつな行為をさせること 【具体例】 |
経済的虐待 |
高齢者の財産を不当に処分すること、その他高齢者から不当に財産上の利益を得ること 【具体例】 |
高齢者虐待防止法では、以上の5つが虐待の種別として規定されていますが、これ以外でも高齢者が他者の不適切な関わりにより権利を侵害され、安心、安全な生活ができない場合は、高齢者虐待に準じて支援を行うことが必要です。
高齢者を介護している方へ
「介護の悩みや負担」を一人で抱え込んでいませんか?
高齢者虐待防止法では、養護者の介護負担の軽減のための支援も必要と規定しています。
介護者の置かれている状況は一人ひとり異なります。仕事をしながら介護している、複数の介護者を抱えている、自分自身にも持病がある、介護を代わってくれる人がいないなど、環境も違います。また、介護を必要とする高齢者も認知症があったり、病気や障がいがあったりと、その症状や介護の必要な程度はさまざまです。
介護者自身が介護負担の重さや孤立感に追い詰められ、結果的に虐待に至ってしまうことがあります。介護の悩みや負担を一人で抱え込まないことが大切です。
(1)介護保険サービスを利用しましょう
介護者が休息したり、リフレッシュできる時間を持つことが大切です。また、介護の専門職から、それぞれの高齢者の状態に合った介護方法や関わり方の助言がもらえる場合もあります。
(2)専門機関に相談しましょう
介護などの悩みがあれば、担当のケアマネジャーや地域包括支援センターなどに相談することで、介護保険サービスの内容を調節してもらえたり、地域にあるサービスを新たに活用できるかもしれません。また、介護にはお金もかかります。経済的な悩みについても専門機関に相談してみましょう。
(3)家族や周囲の人に相談したり、介護者の会に参加したりしましょう
介護をする上での悩みなどを家族や信頼できる周囲の人に話したり、同じく高齢者を介護している方と交流したりしましょう。話すことで心が軽くなることもありますし、他の方の経験から何か良い方法のヒントが得られるかもしれません。
上田市では、介護者の身体的、精神的負担が軽減できるよう、介護者の会「なのはな」の開催などの介護者支援サービスを行っています。
また、さまざまな団体が開催しているオレンジカフェは、認知症の方やご家族、地域の方、専門家が気楽に集い、お茶を飲みながら語らい、交流を楽しんだり、くつろいだりする場所となっています。
地域や周囲の方へ
高齢者虐待は特別な人・家庭でのみ起こるのではなく、介護負担が重かったり、うまく介護ができなかったりと、誰にでも起こり得る、身近な問題です。
虐待を受けている高齢者の多くは認知症があり、自ら相談することは困難です。そのため、周囲の人の「見守り」と「気づき」が大切です。気づいた周囲の方が相談窓口に連絡していただくことで、介護や福祉サービスの利用など、高齢者の保護と養護者への支援につながることがあります。
また常日頃から高齢者や介護者に声をかけたり、見守っていただくことで、高齢者や介護者の孤立感を軽減されることが期待されます。これらの声かけや見守りによって高齢者や介護者の変化にも気づきやすくなり、虐待の早期発見や深刻化の防止につながると考えられます。
高齢者の様子 | 不自然なアザ、ケガがある |
怯えたり、怖がったりする様子がある | |
「家にいたくない、帰りたくない」という | |
汚れた服のままでいる | |
極端に痩せてきた | |
食事を十分に食べていない様子がある | |
強い無力感やあきらめ、投げやりな様子がある | |
「お金を自由に使えない」と訴える | |
介護者の様子 | 介護疲れがみられる |
高齢者を怒鳴る声、物を投げる音が聞こえる | |
高齢者に対して乱暴な言葉遣いをする | |
高齢者に対して冷淡な態度や支配的言動がある | |
他者を高齢者に会わせない | |
支援や支援者を拒否する |
上記以外でも気になることや心配なことがありましたら、相談窓口に御連絡ください。
通報の義務
高齢者虐待防止法では、高齢者虐待を発見した方は通報をするように努めなければならないとされており、高齢者の身体や生命に危険がある場合には通報しなければならない(通報義務がある)とされています。
なお、通報を受けた高齢者虐待の通報・相談窓口は、虐待対応を行うにあたり、通報者が特定されるような情報を高齢者や養護者にお伝えすることはありません。
高齢者虐待への対応
高齢者虐待は単純に虐待を行っている介護者が悪いわけではありません。高齢者にも介護者にも何らかの原因があり、それぞれが支援を必要としている状態と考えられます。
高齢者虐待への対応は、市高齢者介護課、地域包括支援センターが中心になり、家族や近隣住民、介護サービス事業者や医療機関、福祉・保健行政機関等と連携して対応します。
【対応例】
・介護・福祉サービスの利用による介護環境の改善や介護負担の軽減
・介護の仕方や対応の仕方の助言
・医療機関へのつなぎ
・家族や近隣住民による見守りなどの支援の調整
・生活保護制度などの経済的困窮への支援