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偽物が届くインターネット通販トラブルにご注意ください!
全国の消費生活センターには、“公式通販サイト” や “正規品”と思って申し込んだはずが、届いた商品は「偽物」だったという相談が多く寄せられ、そのうち “代金引換サービス” (以下、代引き配達)の利用によるトラブルが増加しています。
“代引き配達” の場合、消費者は宅配業者に代金を支払って荷物を受け取り、開封して初めて商品を確認することになるため、代金を支払う前に商品が「本物」か「偽物」かを確認することができません。代金を支払った後に商品が「偽物」とわかって、宅配業者に返金を求めても返金されません。
※ インターネット通販は、クーリング・オフができませんので、ご注意ください。
相談事例
〔事例1〕“代引き配達” で宅配業者に代金を支払った後に商品が「偽物」とわかり、宅配業者に返金を求めたが返金されなかった。
〔事例2〕SNS上の広告をきっかけに大幅に値引きされたブランド品を注文したところ、「偽物」が届いた。
〔事例3〕SNS上の広告をきっかけに大手百貨店をかたった偽通販サイトに注文してしまった。
〔事例4〕大手通販サイトに出店している販売業者に、クレジットカード払いで注文したはずが“代引き配達”で「偽物」が届いた。
相談事例からみる特徴と問題点
(1) 相談の多くは、“SNS上の広告” がきっかけとなっている。
(2) “代引き配達” しか選択できない通販サイトや “代引き配達” に一方的に変更される通販サイトで「偽物」が届くケースがみられる。
(3) 大手通販サイト(プラットフォーム)に出店している販売業者との取引でも「偽物」が届くトラブルがある。
(4) 販売業者は意図的にオンラインマーケットプレイス外での取引に持ち込んでくる。消費者は「偽物」が届いても、プラットフォームの補償サービスが受けられない。
(5) 通販サイト上や“代引き配達”の送り状に販売事業者の情報が記載されていない。
消費者へのアドバイス
「偽物」が届く通販サイトの特徴を知って、少しでも怪しいと感じたら取引しない
「偽物」が届く通販サイトの主な特徴
●販売価格が大幅に値引きされている。
●通販サイトに記載されている日本語の字体、文章表現がおかしい。
●販売業者の名称(会社名)、住所、電話番号などの情報が通販サイトに表示されていない。表示されていても虚偽だったり、無関係の情報である。
●通販サイトで支払い方法が“代引き配達”しか選択できない。クレジットカード決済で注文したにもかかわらず、“代引き配達” に一方的に変更される。
●“代引き配達” の送り状で、「依頼人」が販売業者の名称(会社名、サイト名)とは異なっている。
怪しいと思ったら、購入前にサイト名や販売業者名等をインターネットで検索してみましょう
「偽物」が届く通販サイト名などをインターネットで検索すると「詐欺サイト」「偽物が届いた」「販売業者との連絡が取れない」などの口コミ情報が多く見られます。怪しいと思ったら、購入前にインターネット検索し、不審な情報があれば購入をやめましょう。
“代引き配達”で宅配業者に代金を支払って商品を受け取ってしまうと、後で商品が「偽物」だとわかっても宅配業者からの返金は困難です
消費者が届いた商品を確認して「偽物」とわかり、宅配業者に返金してほしいと申し出ても、宅配業者には “代引き配達” で受領した商品代金を販売業者に渡す役割があるため、消費者に返還されないことがほとんどです。こうした場合は、販売業者や送り状の「依頼人」(発送代行業者など)に連絡し、返品、返金を求めることになります。
大手通販サイト(プラットフォーム)上の取引で、販売業者から一方的にキャンセルされ“代引き配達”で送ると連絡があっても、取引や支払いはせず、大手通販サイトに連絡しましょう
こうした取引は、オンラインマーケットプレイス外での取引となるため、プラットフォームが管理することができず、「偽物」が届いた場合の補償サービスを受けることができません。プラットフォーム上での取引では、プラットフォームを介さない取引や支払いはしないようにしましょう。販売業者がオンラインマーケットプレイスの利用規約に違反している可能性もありますので、プラットフォームに連絡しましょう。
不安に思ったり、トラブルが生じた場合には、消費生活センターへ相談しましょう
関連情報
偽物が届くインターネット通販トラブルで“代引き配達”の利用が増加しています‼(国民生活センターウェブページ)<外部リンク>